<< 東京市場の動き >>
17日の東京市場は、小幅にドル高・円安。東京休場で商いもそれほど多くないなか、ドル/円は112.70円台と、先週末NYの米経済指標発表後の高値を更新する局面も観測されていた。
112.40-45円で寄り付いたものの、参加者が乏しく流動性の低下が影響してか、値幅そのものは決して広くなかったが、やや激しい乱高下をたどっている。
しかし、112.40円レベルで本日のボトムをつけたあと、ドルはじり高推移となり、夕方には先週末NYの米経済指標発表後の高値を更新する112.75-80円まで上伸。そのあと若干緩むも、16時時点では112.60-65円の高値圏で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料面では、日本の安倍首相ならびに米国のトランプ大統領がともに「最新世論調査で支持率が急降下している」との報道が観測されたほか、韓国国防部次官から「北朝鮮に軍事当局会談、21日開催を提案」とのニュースも報じられていた。
また、別途4-6月実質GDPや6月小売売上高など、中国の経済指標がまとめて発表されたが、それらが軒並み予想を上回る内容に。為替市場においてはリスク選好ムードに繋がると、やや円売り要因として寄与していた面もありそうだ。
<< 欧米市場の見通し >>
これまで、ドルの買い要因となっていた「過度な」米利上げ観測だが、先週末に発表された6月の米消費者物価などの指標結果を受けて、ハシゴを外された結果となった。リスクという点では、再びドル安方向にバイアスがかかりそう。
とは言え、先週末の流れを継ぎ、一本調子にドル安・円高がドンドンと進む展開も果たしてどうか。目先は、価格ではなく時間的な調整といった面が強まりそうで、112円台などを中心とした揉み合いをたどる可能性も否定出来ない。
テクニカルに見た場合、ドルの下値は安値108.75円を起点とした上げ幅のフィボナッチ38.2%押しに当たる112.30円レベルで、一応下げ止まっている。ドル安方向に対しては、引き続き同レベルの攻防がまずは注視されそうだ。
それに対するドル高方向は、前述したように先週末NYの米経済指標発表後の高値を更新する局面も観測されたが、チャート的には112.70-90円にひとつのフシが観測されている。抜ければ、当然113円台乗せがターゲットとなろう。
一方、材料的に見た場合、7月のNY連銀製造業景況指数といった発表される米経済指標の内容にまずは要注意。マーケットの関心が特別高い指標ではないが、それでも先週末の展開からすれば、内容如何でドル売りなどに反応する可能性もないではない。
また、それとは別にブラックロックなど発表される米企業決算の内容にも注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.10-113.10円。ドル高・円安方向は、112.70-90円に抵抗が観測されており、抜ければ一目均衡表の転換線が位置する113.35-40円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、先週末のドル安値である112.26円が最初のサポートで攻防が注視されている。その少し下には、移動平均の25日線も位置。割り込んだ場合には、移動平均の200日線が位置する111.65-70円が視界内に入ってくるだろう。(了)
オーダー/ポジション状況
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