<< 東京市場の動き >>
週明け19日の東京市場は、ドル高・円安。値幅そのものはさほど大きなものではなかったが、111円台を回復するなど、終日を通して底堅い値動きが目に付いた。
ここ数ヵ月、「荒れる月曜日の早朝」となることが多かったが、本日は平穏にオープン。前日に行われたフランス下院選で、「マクロン新党が議席7割に迫る見通し」と報じられたものの、すでに想定内のモノとの見方も多く、影響は限られた。ユーロが対円などでわずかに上昇して寄り付いただけに留まっている。
ドル/円は先週末のNYクローズとほぼ同レベルの110.80-85円で寄り付いた直後、110.70円レベルの日中安値を付けたが底堅い。スグに切り返すと、ドルは高値111.15円近くまでジリジリと値を上げた。そのあとも110円後半をボトムにドルは強保ち合いとなり、16時時点では111.00-05円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的には、報道各社の世論調査で安倍内閣の支持率が急落、なかでも日テレ系NNNや毎日新聞では「支持と不支持が逆転、不支持が支持を上回る」とされ、円の弱材料になっていたという。
また、別に国際通貨基金(IMF)が「日本の成長率を17年1.3%、18年0.6%」とした予想を発表、リプトンIMF筆頭副専務理事からは「リフレ成功までアベノミクス継続が重要」との発言が聞かれていた。
<< 欧米市場の見通し >>
前述したように、東京時間はややドル高・円安で推移したものの、大局的には依然としてレンジ内。明確な方向性は引き続き乏しいままだ。油断は禁物だが、本日の欧米時間は材料が比較的少ないということもあり、111円を挟んだレンジ内で一進一退をたどる可能性が高いのかも知れない。
テクニカルに見た場合、移動平均では110.60-65円に位置する移動平均の200日線がサポートとなっている反面、上値は取り敢えず75日線(111.40-45円)に抑制されている感がうかがえる。両社に挟まれての推移では1円にも満たないレンジとなるため長く続くとは思わないが、短期的にはテクニカルでも111円挟みで方向性の乏しい値動きが続く可能性が取り沙汰されているようだ。
一方、材料的に見た場合、先週は相場の波乱要因となっていた米経済指標だが、本日はとくに発表が予定されていない。そうしたなかFOMCの投票権を有するダドリーNY連銀総裁の講演が実施される予定であり、こちらは一応要注意。
また、米金利や株価、原油価格などの動きも波乱要因として引き続き注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.60-111.80円。ドル高・円安方向は、先週末高値であり移動平均の75日線も位置する111.40-45円、あるいは高値114.38円を起点とした下げ幅の半値(50.0%)戻しに当たる111.55-60円などの攻防が注視されている。抜けた場合には、112円台回復も視界内に。
対するドル安・円高方向は、本日東京時間の安値も近い、移動平均の200日線(110.60-65円)が最初のドルのサポートか。割り込むようだと、110円前後がターゲット。(了)
オーダー/ポジション状況
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