<< 東京市場の動き >>
5日のアジア市場は、ややドル安・円高。112.60円台から一時112円割れをうかがうレベルまで下落する局面も観測されている。
112.40-45円で寄り付いたあと、しばらくはドル買いが優勢。じり高推移をたどるなか、日中高値112.65円レベルまで一時値を上げている。しかし、そののちNY原油先物が大きく値を崩したことが嫌気されると、為替市場では円買いが優勢に。途中、ストップロスを巻き込むと112.10円レベルまで値を下げた。16時時点では、やや値を戻した112.20-25円で推移し、欧米時間を迎えている。
前述した「原油下落」以外の材料としては、ロス米商務長官から「対日赤字、これ以上耐えられない」との発言が聞かれ、これが日米貿易摩擦を喚起させると潜在的な円買い要因になっていたという。
また、マーケットへの影響は限定的だったものの、「トランプ氏とターンブル氏、米豪の首脳が会談を実施し関係悪化の懸念払拭に努めた」ことが明らかになっている。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日のNY時間には一時113円台を記録するなど、「新たなドル高ステージ」へと入ったと見られたが、その後再び風向きが変化した感も否めない。原因は、本日の東京時間を受けた原油価格の下落や米商務長官の発言のほか、週末のフランス大統領選や来週の韓国大統領選などへの警戒感か。いずれにしても、このあとの欧米時間、米雇用統計などを受けた相場動静をじっくり見極め、来週へ備えたい。
テクニカルに見た場合、日足ベースでは一目均衡表における雲(112.15-85円)のなかにほぼ取り込まれた格好にある。まずは、112円台に分布するボックス圏を上下どちらにブレークするのか、その方向性を注視してみたい。ただ、テクニカルには、下方向のポイントが多く、敢えて言えばリスクはドル高方向という気もしないではない。
なお、本日は週末ということで、ザラ場ベースの動きもさることながら、NYクローズにも注意を払いたい。本稿執筆レベルからはやや遠いが、111.20円を下回ってNYが大引けるようだと、ドルの高値トライはダマシであった可能性も否定できなくなりそうだ。
一方、材料的に見た場合、もっとも注目されるものは4月の米雇用統計発表か。そのなかでも関心の高い非農業者雇用数はプラス19万人程度と予想されているが、前月の天候要因などによる悪化の反動回復を期待する声もあり、予想より良い数字になるとの指摘も聞かれていた。もっとも、逆に言えば事前の期待感が高いが故に、悪い数字が出た場合のインパクトが大きいかも知れず、そうした展開にも一応要注意。
また、東京市場でドル売り要因のひとつとなっていた原油価格など、他金融市場の動きにも引き続き注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.20-113.10円。ドル高・円安方向は、昨日記録したドル高値の113.05円が最初の抵抗で、超えた場合には113.40円レベルがターゲットとなる。
対するドル安・円高方向は、本日の東京安値にもほぼ合致する112.10-15円は一目均衡表の先行帯の雲の下限なども位置しており、なかなか強いサポートか。割り込むようだと、111.20円などを目指した展開も否定できない。(了)
オーダー/ポジション状況
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