ゴールドマン出身財務長官
北朝鮮に関してはいまだ安心できないものの、昨日の日欧の金融政策決定会合で一連のイベントがいったん終わりました。日本は明日からGWということで間の平日が休みの方もいるでしょうし、金融機関のディーラー達もややのんびりムードの一週間ということになるかと思います。日柄的には5月3日までは振れやすい時間帯となっていますので油断は出来ませんが、連休前ということで雑談レベルのコラムを書くこととしました。
米国の財務長官は、現在のムニューシン氏をはじめ最近はゴールドマン・サックス出身者が多いことは周知の事実です。ここ20年間を振り返っても以下の通り8人の内3人がゴールドマン出身の財務長官です。
第70代 1995年1月11日 - 1999年7月2日 ロバート・ルービン
第74代 2006年7月10日 - 2009年1月20日 ヘンリー・ポールソン
第77代 2017年2月13日 - スティーブン・ムニューシン
これだけ多いと、ゴールドマンあるいはウォールストリートに都合のいい政策を重視するとか、株やドルが上がるといったような裏付けの無い噂がつきまといますが、前者に関してははっきり言って無理です。日本でも財務大臣が特定の会社や業界に都合のいい政策を実施したらやり玉に挙げられますし、米国では尚更のことです。
後者、特にドルに関してはどうでしょうか。歴代の財務長官の中でもルービン元財務長官は「強いドルは米国の国益」と何度も繰り返したことから呪文とまで言われたほどですが、これについてはあくまでも一般論として強い国は強い通貨に支えられるという部分とルービン財務長官が就任した当時の状況を反映したものと言えます。
1991年以降のドル円月足チャートをご覧ください。
ドル円月足
上記3人のゴールドマン出身の財務長官就任時期にラインマーカーで着色してみました。
ルービン財務長官就任時にはドルが急速に弱い流れとなっていて(チャート左端より前の1990年4月が高値160.35)、就任直後の1995年4月にはドル円は初の80円割れ79.75を示現、ちょうど5年でドルの価値は半分になったのです。その後協調介入もあって一気に100円の大台を回復した大荒れの一年でした。
ポールソン財務長官の時は、就任2年目まではドルがじり高の流れとなっていましたが、2008年のリーマンショックではドルは急落を見ることとなります。どちらかというと共通点はドル急落のイメージがありますが、財務長官がどの組織出身というよりはその時の時代背景として為替市場に大きなイベントが起きたということに他なりません。果たして、ムニューシン財務長官時代のドルはどうなのか、年間予想にも書きましたが2017〜18年はサイクル的にもドル安が懸念される時期となります。2度あることは3度あると、ドルが大幅安となる可能性を考えてしまいます。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.22
ドル円、下落後に反発するなど底堅い動き。上昇トレンドの継続を想定(11/22朝)
21日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.21
東京市場のドルは154円台後半で推移、今晩も要人発言で上下に動く可能性アリ(24/11/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことでドルは一時154円台を付ける場面も見られた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.21
ドル円 地政学リスクくすぶるも再びレンジの様相に(11/21夕)
東京市場は一転してドルが弱含み。とくに終盤下げ足を速めている。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2017.04.28
注目材料控え、膠着状態の脱却なるか!?(4/28)
28日の東京市場は、膠着相場で方向性なし。終日を通し111円台前半での揉み合いで、値動きは結局30ポイントに満たない小幅なものにとどまった。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2017.04.28
ドル円揺れ返しの上昇一巡で三角持ち合い(4/28)
4月24日朝のフランス大統領選挙結果、25日の北朝鮮建軍記念日における核実験強行が無かったことにより、当面する重大な金融市場混乱リスクは回避
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。