ゴールドマン出身財務長官 (2017年4月28日)

北朝鮮に関してはいまだ安心できないものの、昨日の日欧の金融政策決定会合で一連のイベントがいったん終わりました。

ゴールドマン出身財務長官 (2017年4月28日)

ゴールドマン出身財務長官 

北朝鮮に関してはいまだ安心できないものの、昨日の日欧の金融政策決定会合で一連のイベントがいったん終わりました。日本は明日からGWということで間の平日が休みの方もいるでしょうし、金融機関のディーラー達もややのんびりムードの一週間ということになるかと思います。日柄的には5月3日までは振れやすい時間帯となっていますので油断は出来ませんが、連休前ということで雑談レベルのコラムを書くこととしました。

米国の財務長官は、現在のムニューシン氏をはじめ最近はゴールドマン・サックス出身者が多いことは周知の事実です。ここ20年間を振り返っても以下の通り8人の内3人がゴールドマン出身の財務長官です。

第70代 1995年1月11日 - 1999年7月2日 ロバート・ルービン
第74代 2006年7月10日 - 2009年1月20日 ヘンリー・ポールソン
第77代 2017年2月13日 - スティーブン・ムニューシン

これだけ多いと、ゴールドマンあるいはウォールストリートに都合のいい政策を重視するとか、株やドルが上がるといったような裏付けの無い噂がつきまといますが、前者に関してははっきり言って無理です。日本でも財務大臣が特定の会社や業界に都合のいい政策を実施したらやり玉に挙げられますし、米国では尚更のことです。

後者、特にドルに関してはどうでしょうか。歴代の財務長官の中でもルービン元財務長官は「強いドルは米国の国益」と何度も繰り返したことから呪文とまで言われたほどですが、これについてはあくまでも一般論として強い国は強い通貨に支えられるという部分とルービン財務長官が就任した当時の状況を反映したものと言えます。

1991年以降のドル円月足チャートをご覧ください。

              ドル円月足

              ドル円月足

上記3人のゴールドマン出身の財務長官就任時期にラインマーカーで着色してみました。

ルービン財務長官就任時にはドルが急速に弱い流れとなっていて(チャート左端より前の1990年4月が高値160.35)、就任直後の1995年4月にはドル円は初の80円割れ79.75を示現、ちょうど5年でドルの価値は半分になったのです。その後協調介入もあって一気に100円の大台を回復した大荒れの一年でした。

ポールソン財務長官の時は、就任2年目まではドルがじり高の流れとなっていましたが、2008年のリーマンショックではドルは急落を見ることとなります。どちらかというと共通点はドル急落のイメージがありますが、財務長官がどの組織出身というよりはその時の時代背景として為替市場に大きなイベントが起きたということに他なりません。果たして、ムニューシン財務長官時代のドルはどうなのか、年間予想にも書きましたが2017〜18年はサイクル的にもドル安が懸念される時期となります。2度あることは3度あると、ドルが大幅安となる可能性を考えてしまいます。

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