足もとの「ドル高有利」はどこまで続くか(4月3日)

週明け3日の東京市場、値幅そのものは限られたがドル高・円安にバイアスかかる。

足もとの「ドル高有利」はどこまで続くか(4月3日)

<<東京市場の動き>>

週明け3日の東京市場、値幅そのものは限られたがドル高・円安にバイアスかかる。ただ、一本調子にドル高が進行したわけではなく、紆余曲折を経うえで結果、ドル高・円安で終了する展開だった。

前週末のNY終値とほぼ同レベルの111.30円レベルで寄り付いた。しかし、日経平均株価が前週末比78円高で寄り付いたのち上げ幅を縮小させたことなど、株式市場の動きをにらみつつジワリと円買いが優勢に。111.10円近くまで値を下げたものの、切り返すと、夕方にかけては111.60円手前まで値を上げている。

日中安値記録後のドル反発も、引き続き株価の動きに左右された面を否めない。日経平均が反発に転じると、一時150円を超える大幅高となったことなどが材料視されていたようだ。16時時点では、日中のドル最高値圏である111.50-55円で推移している。
なお、午前の早めの時間帯に日銀が3月の短観を発表、そのなかでもっとも注目を集めていた大企業製造業DIはプラス12と、前回12月調査に比べ2ポイント上昇したものの、予想を下回ったためか、目立った影響は見られなかった。

<<欧米市場の見通し >>

ドル/円は明確な方向性に乏しい状況だ。テクニカルにも、過去1週間あまりは、大雑把に言って110-112円といったレンジを形成している感を否めない。そうしたなか、本日の東京時間には、前述したように一時111.60円近くとレンジ上限を視野に入れた値動きをたどっており、一本調子ではないにせよ、このままボックス圏を抜けていくことが出来るのかどうか動静には注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、先週高値の112.20円レベルは、3月高値115.51円を起点とした下げ幅のフィボナッチ38.2%にほぼ合致するテクニカル・ポイントになる。単なる最近形成しているレンジの上限、というだけでなく、別の意味からも攻防には要注意だ。しっかりと抜けた場合には113円台回復が見えてくる。

一方、本日、材料的に注視されているのは、3月のISM製造業景況指数といった発表される予定の米経済指標と、米地区連銀総裁による講演など。
ちなみに、後者については、先週の通貨当局者発言を聞く限り、追加利上げの可能性に言及したものがほとんどで、今週についても基本的にはドルの支援要因と認識されている。ただ、先週末にはダドリーNY連銀総裁が、わずかに弱いトーンの発言をしたことを材料に一時ドル安が進行しているだけに、油断は禁物だろう。同様の展開にも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.90-112.20円。ドル高・円安方向については、何度も指摘している先週高値の112.20円レベルが強い抵抗か。容易に抜けることは難しいと予想するものの、逆に抜けた場合には続伸が期待され、一目均衡表の基準線などが位置する112.80円レベルがターゲットに。
対するドル安・円安方向は、111円前後に時間足など短期ベースの弱いサポートが位置しており、まずはその攻防を注視。割り込めば、大きなテクニカルなフシは110円まで見当たらない。(了)

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