ドルの戻りメドうかがう、米雇用統計注視(3月10日)

9日の東京市場は、ドル買い・円売りが優勢。大雑把に言って、「寄り付き安の大引け高」であり、終日緩やかな右肩上がりを続ける展開となった。

ドルの戻りメドうかがう、米雇用統計注視(3月10日)

東京市場の動き

9日の東京市場は、ドル買い・円売りが優勢。大雑把に言って、「寄り付き安の大引け高」であり、終日を通して緩やかな右肩上がりを続ける展開となった。

前日NY終盤の流れを継ぎ、早朝からドル買い・円売りが先行。前日には通貨オプションの防戦売りなどに押され抜けられなかった115円の壁を早い時間帯に越え、しっかりと回復してきた。
その後も、日経平均株価が一時300円を超える上げ幅を記録したことなどを材料にしたリスク選考志向から円売り基調が継続、円は対ドル以外、クロスを含めて全面安の様相を呈している。

途中、韓国憲法裁から「朴大統領の罷免を決定」とのニュースが伝えられると、日韓関係などの悪化観測も高まり円が一時買い戻される局面もあったが、影響は極めて軽微。緩やかなドル高・円安傾向は変化することなく、16時時点では115.400円レベルと、本日最高値圏での推移が継続している。

欧米市場の見通し

このあとの欧米時間は、東京時間の流れを継ぎ、ドル高・円安基調が継続しそうだ。ドルの戻りのメドをうかがう展開が予想されている。

テクニカルには、1月30日以来の115円台回復で、新たなステージに入った感を否めない。一目均衡表においても、指摘してきた「先行帯の雲が捻じれる」タイミングでのレンジブレークだけに、さらなる高値トライが期待されている。
ちなみに、昨年12月高値118.66円を起点とした下げ幅の半値(50.0%)戻し115.13円も本日の東京時間に超えており、フィボナッチの観点では61.8%戻しに当たる115.96円が次のターゲットか。抜ければ、117円前後を目指す展開も否定出来なくなる。

一方、材料的に注目されるのは、やはり2月の米雇用統計。先日発表された2月のADP雇用統計が予想を上回る好数字だったこともあり、本日も雇用指標に対する期待感が強い。一応、事前予想値は非農業部門雇用者でプラス20万人、失業率で4.7%といったところだが、それよりも改善を示すとの見方も少なくないようだ。
米雇用統計が良い数字となった場合には当然ドル買いの反応になるものの、先にも挙げたようなマーケットにおける「根強い期待感」の反動も気になるところ。つまり、あまりに期待が先行し過ぎている感も否めないだけに、ハシゴが外されるような数値となった場合、「ネガティブ・サプライズ」が出たリスクについても、キチンと留意しておきたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、114.50-116.50円。ドル高・円安方向については前述したフィボナッチの61.8%戻し115.96円、ザックリ言って116円をめぐる攻防にまずは要注意。

対するドル安・円安方向は、東京時間に超えてきた115円レベルが最初のサポートに。また、114円半ばから後半にかけては、再び厚みを増しつつある一目均衡表の先行帯の雲が位置しており、それらがサポートとして意識されそうだ。(了)

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