東京市場の動き
7日の東京市場は、ほぼ横這い。早朝からの形成レンジは30ポイントにも満たず、方向性はとくになし。終日を通して114円を挟んだレンジ相場のまま欧米市場を迎えている。
比較的早めの時間帯から、「日米首脳が北朝鮮情勢について緊急電話会談」などのニュースが報じられるも、為替市場の反応は限定的。その後も、幾つか材料はあったが、いずれもマーケットの反応は鈍く,狭いボックス圏を脱却することはできなかった。
一方で、日経平均株価は3日続落となったものの、35円安に留まっており、やはり円相場への影響は軽微に留まっている。16時時点では113.90円レベルと、早朝7時の取引開始とほぼ同レベルでの値動きに。
欧米市場の見通し
このあとの欧米時間も、基本的には動きにくく、狭いレンジ内での変動が予想されている。
欧米時間は材料がまったくないわけではないが、それらは比較的小粒で材料視されにくい。また、先週からマーケットの波乱要因としてなっていた講演などを通じた地区連銀総裁やFRB総裁など米通貨当局者の発言がいわゆる「ブラックアウト・ルール」に基づき、来週のFOMCまで実施されないことが市場筋の動意を殺ぐとの指摘も聞かれていた。
加えて、週末に向けて2月のADP雇用統計や、2月の米雇用統計といった注目材料を控えていることも、目先の売買を手控えさせる可能性がある。
そうしたなか、興味深いのは、テクニカル分析のひとつである一目均衡表からみたドル/円相場だ。
重要なテクニカルポイントである先行帯の雲が、本日は下限が114.45-50円、上限114.50-55円と極めて近いレベルに位置し、非常に薄い状態となっているだけでなく、来週初にかけて、いわゆる「捻じれ」が発生することになる。これらは次なるトレンド発生などが起こりやすいものとして知られていることから、本日ではないにせよ、比較的早いタイミングで現状レンジから上下どちらかに大きく放れていく展開を否定できないかもしれない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.50-114.40円。引き続き基本的なリスクはドル高・円安方向にバイアスがかかるものの、短期的にはさらに買い上げるだけの材料に欠ける。前述した一目均衡表の先行帯の雲が抵抗として意識されそうだ。
対するドル安・円安方向は、同じ一目均衡表の転換線や基準線が位置する113.20-30円レベルが強いサポートか。東京時間より、幾分レンジは広そうだが、それでも114円挟みの揉み合いが続く公算が大きいだろう。(了)
オーダー/ポジション状況
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