ドル円:1月20日のファンダメンタル分析
テーマ:ムニューチン氏は、ドル高発言。 イエレン議長は、タカ派へ変身?
米国サイドから、非常に重要な興味深い発言が連日相次いでいます。
昨日19日には、トランプ次期米大統領が次期財務長官に指名したムニューチン氏が発言。
「強いドルを維持し米雇用を創出する様な通商政策を実施」と、述べました。
財務長官の立場からすれば、「強いドルを維持する」という事を認めた訳で、やはりという感があるものの市場は好感して114台から115.61まで上伸しました。
ポイントは、ムニューチン氏の言う、「強いドルの通商政策」の理解です。
本来強いドルなら、米国から見て輸入に有利な状態ですが、ここはきっと高関税をかけて、あくまで米国内で生産したものを米国民が購入するように誘導するでしょう。
ここで言う「強いドル」は米国株を支え、米金利の上昇を支え、世界中から資金を米国へ還流させる政策なのだと判断します。そうすれば双子の赤字は拡大しませんから。
また、その前日の18日には、これまで市場ではハト派と認識されているイエレン議長が、
1. 米経済は完全雇用に近付いている
2. インフレ率はFRBの目標2%に向かいつつあり
3. FRBは穏やかな利上げを実施してゆく
とした上で、
4.2019年に向け短期の金利水準は3%へ近づく
と発言しました。
この2つの発言から、トランプ次期米大統領の描く今後の世界が良くわかり、見えたように思います。
ドル円:1月20日のテクニカル分析
ポイント:ドル高始動も、就任式前は、レンジ。
昨年12月15日の高値118.67と、今月3日高値の118.60とで作ったダブル・トップによる下押しは
18日の112.58までの下押しで終了と判断しました。
18日のNY終盤のイエレン議長の講演、19日のムニューチン氏のドル高発言を好感して115.61まで上伸。
上値目途は116.04を回復するまでは、高値更新への動きが再開とは言えません。
明日の就任式前に昨日の高値115.61は超えてこないでしょう。
下値目途は、上昇中の日足の一目均衡表・5日線の114.23を下回り、114台を維持できなくなれば、下値を試す流れの再開と想定します。
今日のレンジは、114.20~115.60と見ます。
オーダー/ポジション状況
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