米休場、新大統領就任を前に方向感無し(2017年1月16日早朝)
PPI、小売売上高はほぼ期待通り、長期金利一時急上昇
前週末の海外市場では米市場の三連休と大統領就任式を控え、為替、株式ともに方向感を欠く展開となりました。
ドル円は、発表された生産者物価指数、小売売上高等の経済指標が、ほぼ期待通りに米経済の堅調を裏付ける内容であったことから、米10年物国債が2.43%に迫る水準に上昇、ドル円も115円台半ばまで上昇しましたが、その後は方向感を失い反落114円台半ばで越週しています。NYダウも好調な経済指標が逆に早期利上げを連想させたこともあり勢いを失い、終値は19,885.73と5.27ドル安でした。
上院公聴会でトランプ閣僚に行動制限の試み?
米上院では共和党が20日の就任式までに主要閣僚の承認を得るべく公聴会が開催されていますが、個別のテーマでトランプ氏が公約に掲げたエキセントリックな主張通りの政策を実行しないよう、公聴会で個別の閣僚への縛りを地道に続けている様子がうかがえます。
既に多くの閣僚候補がロシアに対する安全保障上の警戒を表明しており、イスラエル大使館移転、拷問の違法性、パリ協定からの脱退、イラン核合意の撤回等のトランプ氏の主張に反対を表明しています。
これを実際のトランプ政権の政策の現実路線化ととらえるか、単に大統領と政策についてのすり合わせがなされていないことの証明にすぎないと捉えるかは難しいところですが、少なくともトランプ氏は「すべての閣僚候補はとてもよくやっている、彼らには自分自身であってほしいし、私のではなく自分の意見を表明してほしい」と支持のツイートを発しています。
キング牧師の日を前に公民権運動指導者とトランプ氏対立
一方、14日公民権運動の黒人指導者ジョン・ルイス下院議員はロシアのハッキングで当選したトランプ氏の大統領就任には正統性が無いと主張し、就任式をボイコットする動きに出ています。
これに対し、トランプ氏はこの著名な活動家をツイッターで批判、議会の良心とも呼ばれる英雄的議員との対立に懸念が広がっています。
本日米市場はマーチン・ルーサー・キング牧師の日で祝日です。
本日本邦ではこの後8:50より11月の機械受注、国内企業物価指数、13:30には第三次産業活動指数の発表が予定されています。
オーダー/ポジション状況
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