トランプ氏勝利ほぼ確定、基本ドルは底堅い
〇東京市場のドル円、米大統領選の結果が発表されるなか直近高値153.88上抜け154円台へ
〇3円超えるドル高・円安が進行、16時現在も高値圏153.95-00で推移
〇154円台は本邦当局者から円安けん制発言が相次いだレベルで、上値を抑制する展開も
〇ブルームバーグ「ハリス氏勝利の道狭まる」と報じトランプ氏勝利の公算がかなり大きくなる
〇ドル高円安方向、東京高値154.35-40が最初の抵抗、上抜けると155円がターゲット
〇ドル安円高方向、153円の攻防には要注意、仮に下回るようだとさらに1円程度の下落も
〇欧米時間のドル円予想レンジ:153.00-155.00
<< 東京市場の動き >>
東京市場はドルが一段高。直近の戻り高値を更新し、一時154円台まで大きく値を上げている。
ドル/円は151.60円レベルで寄り付いたのち、当初は上値も重い。やや冴えない動きのなか、日中安値の151.30円レベルへと小緩んだ。しかし、注目の米大統領選の結果が発表されるなか、徐々にドル買いが優勢となり、あっという間に152円、153円を超え、ついに直近高値153.88円も上抜け154円台へ。16時現在でもそのままドルは高値圏、153.95-00円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「米大統領選」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、稀に見る接戦と言われる米大統領選がいよいよ投開票された。本稿執筆時、いまだ明確な決着はついてはいない。しかし、事前には再集計の実施なども予想され結果判明がさらに後ズレする可能性が取り沙汰されたものの、ブルームバーグが「ハリス氏勝利の道狭まる」と報じたように、すでにトランプ氏勝利の公算がかなり大きくなっているようだ。また、そんな米大統領選と同時に実施された米上院選も、トランプ氏が所属する共和党が勝利。大統領、上下両院を共和党が制する、いわゆる「トリプルレッド」の可能性が高まったと指摘されている。
後者は、G7外相に豪州やNZなど3ヵ国外相を加えた10ヵ国が共同で、北朝鮮によるロシア兵派遣に「重大な懸念」を表明する声明を発表した。また別途、日米韓など現在の国連安保理理事国10ヵ国と、来年に安保理入りするデンマーク、ギリシャ、パナマの計13ヵ国は、北朝鮮によるICBM発射について共同非難声明を発している。そうしたなか、ウクライナ国防相から「北朝鮮兵と初の交戦があった」との発表がなされたうえ、ゼレンスキー大統領からは「北朝鮮兵との戦闘は世界を不安定化させる新たなページを開く」とした懸念発言が取り沙汰されている。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は、予想以上のドル高進行。10月28日に示現した153.88円も超え154円台へと乗せてきた。本日東京時間だけで、3円を超えるドル高・円安が進行したことになる。テクニカルにはドルの続伸リスクが高まり、まずは155円をめぐる攻防に注目だ。しかし、短期的にはやや行き過ぎの感があるうえ、154円台はかつて本邦当局者から円安けん制発言が相次いだレベルでもある。それらがドルの上値を抑制する展開も。
今週もっとも注視されていた、と言ってもよい米大統領選が案の定相場の波乱要因となった。先で指摘したように、すでにドル/円は3円を超える変動が観測されており、第一波と言うことではほぼ織り込まれたか。油断は禁物だが、明7日にはもうひとつの注目材料である米FOMCの結果発表が予定されており、市場の関心は少しずつそちらに移行していく可能性もありそうだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円は152円後半に空けたままだった週初のギャップをキッチリ埋めただけでなく、154円台までドルが大きく続伸している。次の抵抗は心理的な意味も含めた155円。基本的なリスクが上方向に高いことは間違いないものの、短期的にはやや行き過ぎであることから、調整的な下押しを警戒する声も少なくないようだ。ただ、それでも153円前後では取り敢えず底堅く、下げ止まりそう。
本日は米経済指標として、MBA住宅ローン申請指数や10月の非製造業PMI確報などが発表される予定となっている。しかし、目先は実施された米大統領選の結果を受けた今後の動きに関する様々な思惑などに、むしろ要注意か。実際、英国ではシンクタンクから「トランプ氏勝利なら、関税通じ英経済に大打撃」との予測が聞かれていた。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは153.00-155.00円。ドル高・円安方向は、本日東京高値に当たる154.35-40円が最初の抵抗。上抜けると155円が名実ともターゲットに。
対するドル安・円高方向は、上昇が急だったが故に目立ったポイントはないが、それでも153円の攻防には要注意だ。仮に下回るようだと、さらに1円程度下落しても不思議はないだろう。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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