ドルは一時154円台まで上昇、ドル独歩高の展開だが、日銀利上げ観測が円の下支えに
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米大統領選でトランプ氏優勢との思惑が先行し、ドル高が加速。一時154円台までドル高円安が進行した。
昨晩の海外時間では、米10月ISM非製造業景況指数が予想外に改善し、長期金利の上昇に連れドル買いが優勢となったが、10年債入札結果が好調だったことから長期金利の上昇は一服。152円30銭台で推移していたドルは151円30銭台まで下落する場面が見られた。
東京時間では、米大統領選挙の投開票開始後、トランプ氏優勢の思惑が先行し、時間外の米10年債利回りが4.48%台まで拡大。日米金利差拡大への思惑やトランプ氏勝利による財政政策でドル高が進むとの観測などからドル独歩高の展開に。一時154円台まで上昇するなどドル高円安が加速した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:151円60銭
高値:154円34銭
安値:151円29銭
終値:153円75銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:165円71銭
高値:165円99銭
安値:165円19銭
終値:165円44銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 100円53銭
高値: 101円02銭
安値: 100円28銭
終値: 100円68銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:197円55 銭
高値:199円06銭
安値:197円34銭
終値:198円17銭
日経平均(日本時間9時―15時30分)
始値:38677円95銭
高値:39664円53銭
安値:38662円17銭
終値:39480円67銭(前日比+1005円77銭)
【本日の海外市場の重要指標】
日本時間
18時30分、英、10月建設業PMI、前回:57.2
19時00分、欧、9月生産者物価指数(前年比)、前回:−2.3%、市場予想:−3.4%
21時00分、欧、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁が講演
23時00分、欧、ラガルドECB総裁がイベント挨拶
23時00分、欧、デギントスECB理事が講演
24時30分、米、週次原油在庫、前回:−51.5万バレル
26時00分、欧、ビルロワドガロー仏中銀総裁が講演
28時10分、NZ、オアNZ中銀総裁が財政特別委員会に出席
FRBがブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛期間、11月8日まで)
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、引き続き米大統領選挙の速報を睨んだ展開となろう。東京時間15時30分時点で、激戦州7州はジョージア州、ノースカロライナ州をトランプ氏が勝利。他5州もトランプ氏優勢となっていることから、市場ではトランプ氏優位を織り込みつつある。トランプ氏がある程度の段階で「勝利宣言」する可能性は十分あることから、為替、金利、株式市場それぞれ神経質な雰囲気が漂っている。
ドルインデックスは東京時間で7月以来の105台まで急騰。ユーロ・ドルも1.07ドル台まで下落するなど、ドルは主要通貨に対して全面高となっている。海外時間でもトランプ氏勝利を織り込む動きは続くことでドル高は続きそうだ。
一方、急激な円安ドル高を受けて、12月の日銀金融政策決定会合での利上げ観測がやや高まっている。円安を阻止するための利上げ実施への賛否はあるが、市場の利上げ観測が高まれば、円安ドル高進行の重しとなりそうだ。
日足の一目均衡表では、下回っていた転換線を回復し、基準線も上向きとなった。7月3日の高値161円99銭から9月16日の安値139円56銭の下落幅22円43銭の3分の2戻しの154円51銭を明確に上回ってくると上へのバイアスが強まりそうな状況にある。
今晩の海外時間では、ドル高継続の相場展開を想定するが、円は日銀の存在が抑止力となりさほど円安には振れないと考える。上値メドは154円80銭、下値メドは153円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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