ドル円 基本はレンジか、月曜朝の相場に要注意!?(10/25夕)

東京市場は結果「行って来い」。一時ドル安に振れるも、その後持ち直すと元のレベルへと回帰している。

ドル円 基本はレンジか、月曜朝の相場に要注意!?(10/25夕)

基本はレンジか、月曜朝の相場に要注意!?

〇本日のドル円、日中高値152.10レベル示現後、151円半ばまで下落
〇三村財務官の円安けん制発言、週末の調整の動きが背景
〇引き続き日米の選挙選の行方、要人発言等に要注目
〇ドル高・円安方向、本日東京高値152.10レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向、東京安値の151円半ばの攻防にまずは注目
〇ドル円予想レンジ:151.30-152.40

<< 東京市場の動き >>

東京市場は結果「行って来い」。一時ドル安に振れるも、その後持ち直すと元のレベルへと回帰している。

ドル/円は151.80-85円で寄り付いたのち、当初ドルは底堅く推移。一連の過程のなかで日中高値152.10円レベルを示現している。しかし、三村財務官からの円安けん制発言が聞かれるなか、週末らしい調整の動きが先行したことで底割れし、日中安値の151円半ばまで下落した。ただ、底値を示現したのちはVの字型の回復をたどる「行って来い」。16時現在では151.85-90円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「円安けん制発言」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、23日に示現した目先高値153円からは小緩んでいるものの、引き続き高値圏の152円前後で推移していることもあり、本日東京時間にも本邦要人から円安けん制発言が聞かれていた。赤沢再生相の発言として、「為替の動向を十分注視する」「ファンダメンタルズ反映して安定的推移が重要」と伝えられるなか、三村財務官からは「円相場にやや一方向の急速な動きがみられる」との発言も。さらに三村氏は「加藤財務相が米財務長官と為替について議論を行った」ことを明らかにしており、こちらが思惑を呼んでいた。一方、それとは別に植田日銀総裁は「金融政策を判断する時間的な余裕がある」、IMF局長による「日本のインフレ状況を踏まえ、追加利上げは緩やかなペースで続けるべきだ」とした金利に関するコメントも幾つか聞かれていた。

後者は、ウクライナ軍情報局が、ロシアで訓練を受けた北朝鮮部隊の一部が「ウクライナとの国境に近いロシア西部クルスク州にすでに配備された」と発表。これについて、中国外務省は「北朝鮮によるロシアへの派兵は把握していない」と、知らぬ存ぜぬの立場をとっていた。しかし、関連する写真や動画などの情報が次々に明らかにされていることもあり、当のロシアは逆に思惑を認めるような格好に。21日の国連会合では「恐怖をあおる西側のデマ」などとしていたものが、昨日プーチン氏は会見で「北朝鮮との軍事協力は他国に関係がない」と明言を避けていた。発言は明らかに後退していることが間違いない。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は23日に戻り高値153.19円を示現するも、その後はやや冴えない。足もとは152円台でも上値の重さを感じる動きとなっている。何度もレポートしているように、基本的なリスクはドル高ながら、9月16日安値139.58円を起点とした場合、およそ「1ヵ月で10%のドル高進行」をほぼ達成しており、これは過度の域内だ。また実際に、日本の当局者から円安けん制発言が繰り返し聞かれるようになっている。これを総合すると、152円後半から上を積極的に買っていくにはリスクがあるだろう。

市場の関心は依然として日米金融政策に高い。そうした意味では、引き続き発表される米指標や要人発言に一喜一憂するという傾向は変わらない。しかし、短期的にはそれよりも日米政治情勢、とくに週末に総選挙が実施される日本の総選挙に要注意。また、米国についても米紙WSJが「トランプ氏再選なら、世界貿易は様相一変」と報じているほか、「トランプ・トレード」と言われるドル買いの動きが実際に観測されてもいる。メディアで報じられる選挙予測や結果などに右往左往する展開も、まだしばらく続く見込みだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円はまだ断定するには早いものの、23日の153.19円で目先のトップを付けた感がある。そのため、次の材料をにらみつつ狭く考えればおおよそ151-153円、広くとっても150-153円といったレンジ取引がしばらく続く可能性もある。
しかし仮にレンジ内ではあっても、現在じり高となっている移動平均の200日線をNYクローズなどでしっかり下回ると、ドル高という色合いに変化が生じかねない。

本日は米経済指標として、9月の耐久財受注速報や10月のミシガン大学消費者信頼感指数確報が発表される予定となっている。ただし、これまでと比べると幾分材料は少ない。とは言え、この週末には注目の日本の総選挙の投開票が実施される予定。結果如何では、来週月曜日の金融市場は早朝から荒っぽい変動も。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは151.30-152.40円。ドル高・円安方向は、本日東京高値である152.10円レベルが最初の抵抗。上抜けても、152円台に短期的な抵抗は少なくない。
対するドル安・円高方向は、同じく東京安値の151円半ばの攻防にまずは注目。その少し下には200日線も位置しており、底堅いイメージそのものは変わらない。

基本はレンジか、月曜朝の相場に要注意!?

ドル円日足


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