ドル円 ドル堅調裡、引き続き米指標などに要注意(9/24夕)

東京市場はドル堅調裡。とくに夕方にかけて上げ幅を拡大させていた。

ドル円 ドル堅調裡、引き続き米指標などに要注意(9/24夕)

ドル堅調裡、引き続き米指標などに要注意

〇本日のドル円、当初は143円半ば挟みの上下動をたどっていたが、上放れると144.45-50を示現
〇ドル円は短期的にはドルの戻り歩調だが、144円半ばが抵抗になっており、同レベルの攻防に注目
〇次の金融政策決定会合に向けて、発表される経済指標や要人発言に注目集まる
〇143.40台に位置する21日移動平均線をサポートに、ドルはいましばらく底堅く推移するか
〇欧米時間のドル円予想レンジは143.70-145.00、ドル高円安方向は144円半ばをめぐる攻防に注目
〇ドル安円高方向は、144円前後が短期的な弱いサポートか

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドル堅調裡。とくに夕方にかけて上げ幅を拡大させていた。

ドル/円は143.60円前後で寄り付いたのち、当初は思惑が交錯。レンジそのものは決して広くないが、それでも143円半ば挟みでなかなか激しい上下動をたどっていた。しかし、そののち上放れすると、そのまま一気に144円台へ。夕方に掛けてはさらに続伸し、日中高値である144.45-50円を示現。16時現在でもドル高値圏を維持したまま推移し、欧米市場を迎えている。
なお、途中で豪中銀による政策金利発表、「金利据え置き」が発表されたが、それほど大きな動意には繋がらず。豪ドル/円は終日98円台の値動きだった。

一方、材料的に注視されていたものは「日本の国防」と「日米の金融政策」について。
前者は、これまでも中国による領海侵入や領空侵犯、公海上へのブイ設置などが観測されるなか、自民党総裁選に出馬している高市早苗氏は「対処が甘すぎて日本がナメられている」と発言。そうしたなか、高市氏の発言がまるで可視化されたかのような事件が発生し物議を醸す。北海道礼文島北方において、3度にわたりロシア軍機が領海侵犯を行ったことが明らかになっている。これを受け、緊急発進した自衛隊機がロシア機に対し、赤外線誘導ミサイルなどをかく乱する「火炎弾(フレア)」を発射したという。極めて異例の措置であり、現在実施されている自民党総裁選でも「国防」が改めて俎上にのぼる可能性も取り沙汰されていた。

後者は、昨23日は8月のシカゴ連銀全米活動指数や9月の製造業PMI速報といった米指標が発表されるなか、米地区連銀総裁を中心とした発言も相次いだ。たとえば、ミネアポリス連銀総裁は「年内さらに0.5ポイントの大幅利下げを支持」と発言していたが、それほど目立ったドル売りの反応には繋がらなかった。一方、日本サイドは本日東京時間に植田日銀総裁から懇談会の挨拶、「政策判断にあたり時間的な余裕ある」や「2%の物価安定目標の維持が適切」などが伝えられ、為替市場は円売りで反応していたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、引き続きドル安方向へのリスクがくすぶるものの、短期的なドルの戻り歩調をたどっている。しかし、一昨日そして昨日と2日続けて144円半ばが抵抗になっており、本日東京もまだ同レベルを超えられていない。まずは同レベルの攻防に注目だ。ちなみに超えた場合には145円が次のターゲット。そして、8月15日高値149.40円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しは145.65円レベルとなる。
先週、日米の金融政策が発表されたばかりだが、すでに次の会合に向けて様々な思惑が市場では飛び交っている。それに向けてどんな経済指標が発表され、また要人が発言をするのか、それらにまずは注目だ。日本についても、自民党の次期有力総裁候補として名前の挙がっている高市早苗氏が昨日「金利をいま上げるのはアホ」と述べたことで、市場でも一時話題となっていた。本日も引き続き予断を許さない。

テクニカルに見た場合、ドル/円は短期的なドル戻り局面。143.40円台に位置する移動平均の21日線をサポートに、ドルはいましばらく底堅く推移しそうだ。
しかし上値も重く、前日したように144円半ばがかなり重く、たとえ抜けても145円を果たして超えられるのだろうか。逆に上値の重さが確認されたとなれば、ドルは再び軟化に転じても不思議はなく、下方向の動きにも一応注意しておきたい。

本日は米経済指標として、9月のコンファレンス・ボード消費者信頼感指数や同リッチモンド連銀製造業指数などが発表される予定となっている。昨日発表の米指標は好悪混在だったが、本日は如何に。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは143.70-145.00円。ドル高・円安方向は、まずは144円半ばをめぐる攻防に注目で、超えれば145円台乗せを目指す。
対するドル安・円高方向は、以前も指摘したように攻防の分岐点は移動平均の21日線だが、その前144円前後が短期的な弱いサポートか。下回っても、基本ドルは底堅いイメージ。

ドル堅調裡、引き続き米指標などに要注意

ドル円日足


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