基本は明日の米FOMC待ちだが予断を許さない
〇本日のドル円、一時141円台示現した後に反転、1円近くドル安進行
〇基本的なリスクは依然下方向にバイアス
〇9/18NY時間にFOMCの結果明らかに
〇本日は米8月小売売上高、同設備稼働率等の発表に注目
〇ドル高・円安方向、東京で一時上抜けた141円がターゲット
〇ドル安・円高方向、本日東京安値も近い140.30レベルが目先のサポート
<< 東京市場の動き >>
東京市場はドルが底堅い。ただ、上値は重く141円台に定着できなかった。
ドル/円は140.60円レベルで寄り付いたのち、上値をうかがう動き。円全面安の流れのなか、一時141円台を回復している。しかし、勢いは続かずすぐに反転。140円台へ押し戻されると、そのまま1円近くもドル安が進行する展開に。16時現在では、再びドルが小戻した140.65-70円で推移し、欧米市場を迎えていた。
なお、途中に鈴木財務相から「為替の急激な動きは宜しくない、安定推移が望ましい」との発言が聞かれていたようだ。
後者は、イランのペゼシュキアン大統領が会見で「自身が就任したあとのロシア向けミサイルは供与ない」と発言したものの、自身の大統領就任は今年7月。つまり、ロシアとの関係強化を進めた前任者、保守強硬派ライシ前政権下で供与された可能性については明確に否定しなかった格好で、逆に物議を醸していた。また、それとは別に「米国がイランを敵視しない姿勢を実際に示せば、イランは米国と直接交渉する可能性がある」と指摘したほか、「イランがミサイル計画を放棄することはない」とも言明していたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は昨日、東京や中国が休場となるアジア時間に一時140円割れを達成したものの、その後はドルがやや底堅く推移。行き過ぎた分の調整の動きが散発的に観測されていた。しかし、上値を積極的に買っていくことは予想しにくく、また基本的なリスクは依然として下方向にバイアスがかかる。ドルがいつなんどき再下落に転じても不思議はない、と頭に入れておいて損はなさそうだ。
市場で注目される日米の金融政策決定会合のうち、米国については明18日のNY時間にいよいよ結果が明らかになる。「金利引き下げ」との見方はほぼコンセンサスながら問題は下げ幅。ここにきて「9月0.5%下げ」見通しが、大きく勢いを増しているが果たしてどうなるか。ちなみに、ブルームバーグは、米資産運用会社ブラックロックが「市場の米利下げ織り込みは行き過ぎ」と警告を発したと報じていたようだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日アジア時間に昨年7月28日以来の140円割れを示現したものの、そののち140円台を回復。油断は禁物だが、ドルの下値リスクは一旦後退した感もある。とは言え、やはりドルの上値は重そうで、141円から上のレベルは戻りが仮にあったとしても牛歩といった展開か。明日の米FOMCをにらみつつ、目先はドルの売り場探しを予想する向きもある。
本日は米経済指標として、8月の小売売上高や同設備稼働率などが発表される予定となっている。明日に注目の米FOMCの結果発表を控えていることからすると、動きにくそうな雰囲気だが、昨日の良好なNY連銀製造業景況指数発表でドル買い進行という例もある。油断は禁物だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは139.80-141.00円。ドル高・円安方向は、東京で一時上抜けた141円だが、やはり同レベルは重そう。引き続き攻防には注目だ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値も近い140.30円レベルが目先のサポート。下回ると140円割れを再びトライすることも否定できない。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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