ドルは140円半ばで推移、小売売上高など経済指標発表後にドル一段安の可能性も
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、朝方141円台を回復する場面が見られたものの、日本株安でリスク回避の円買いドル売りが強まり140円半ばまで押し戻される展開となった。
昨晩の海外時間では、連邦準備制度理事会(FRB)が9月連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利下げに踏み切るとの見方が強まり、ドル売りが加速。その後、米9月NY連銀製造業景気指数が予想外にプラスに改善、ほぼ1年ぶり高水準となったためドルの買戻しが優勢となった。139円台から1円ほどドルは上昇したが、140円台半ばで取引を終えた。
東京時間では、朝方141円台を回復する場面が見られたが、ドル買いは続かず。株式市場で日経平均が下げ幅を拡大したこともあり、リスク回避の円買いドル売りが優勢に。午後は、140円台半ばでのもみ合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:140円86銭
高値:141円25銭
安値:140円32銭
終値:140円70銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:156円74銭
高値:157円11銭
安値:156円15銭
終値:156円56銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 95円09銭
高値: 95円31銭
安値: 94円70銭
終値: 94円94銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:186円07銭
高値:186円51銭
安値:185円32銭
終値:185円81銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:36601円93銭
高値:36663円18銭
安値:35828円54銭
終値:36203円22銭(前日比−378円54銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、9月独ZEW景況感指数、前回:19.2、市場予想:17.6
18時00分、欧、9月ユーロ圏ZEW景況感指数、前回:17.9
21時30分、米、8月小売売上高(前月比)、前回:1.0%、市場予想:−0.2%
21時30分、米、8月小売売上高(コア、前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.2%
22時15分、米、8月鉱工業生産指数、前回:77.8%、市場予想:77.9%
22時15分、米、8月鉱工業生産指数(前月比)、前回:−0.6%、市場予想:0.2%
23時00分、米、ローガン・ダラス連銀総裁がイベント挨拶
FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)19日まで
中国市場は中秋節祝日のため17日まで休場
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、8月小売売上高や鉱工業生産指数の結果次第では、16日の安値139円57銭を下回る展開も考えておきたい。FOMC開催中ではあるが、重要経済指標が市場予想を下振れた際、0.50%の大幅利下げの確度が強まりドル安が進む可能性はある。
16日時点のシカゴ・マーカンタイル・エクスチェンジ(CME)が算出するFed Watchツールでは、0.25%利下げ予想が33%、0.50%利下げ予想が67%とダブルスコアまで差が開いた。市場では、FRBが0.25%の利下げに留めた際、史上最高値圏にある米国株が急落する可能性も指摘されており、リスク回避の円買いドル売りが強まりやすい状況だ。昨日、ドルインデックスも100.2水準まで下落し年初来安値を更新していることから、ドル売り圧力は強まりやすい。
テクニカルでは、ドルは「二番底」を模索中だ。昨年12月末は140円割れをぎりぎりで回避したが、東京市場が休場中の16日にこの水準をあっさり割り込んだことから下へのバイアスは強まりやすいと考える。日足の一目均衡表でも、下落トレンドが強まっていることから一段安を警戒したいところだ。
今晩の海外時間では、米経済指標発表後にドル安が強まる地合いを想定する。上値メドは141円20銭、下値メドは139円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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