ドル円、リスク回避の円買いから一時145円割れ (9/4午前)

4日午前の東京市場でドル円は145円台前半中心のもみ合い。

ドル円、リスク回避の円買いから一時145円割れ (9/4午前)

ドル円、リスク回避の円買いから一時145円割れ

4日午前の東京市場でドル円は145円台前半中心のもみ合い。朝方、145.48レベルで取引の始まったドル円は、序盤は145円台半ばでのもみあいとなり高値145.57をつけました。しかし、時間外の米長期金利が一段と低下し、日経平均株価も暴落商状となると、ドル円は一時144.89に急落。その後は米長期金利反発、日経平均の下げ幅縮小とともに持ち直し、東京時間正午現在は145.44での取引です。

日経平均株価は、昨晩米市場で主要株価指数が大きく下げた流れを受け、売りが先行。円高進行も嫌気され半導体関連銘柄、輸出関連銘柄等が主導してほぼ全面安の展開となり、下げ幅は一時1,500円を超えました。その後はやや戻し、1,280円の大幅安で午前の取引を終了しています。

昨晩海外市場では、東京時間の経済諮問会議での植田日銀総裁の「(物価見通しが実現していくとすれば、)引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」とのタカ派的発言を受けた円高の流れが続き、欧州時間に入って146円割れを示現。一旦は持ち直したものの、その後発表された米製造業PMI、ISM製造業景況指数、7月の建設支出などが軒並み市場予想を下回ったことで、米長期金利が急低下。ドル円は一時145.16まで下げて、145.48でアジア時間につないでいます。

テクニカルにはドル円は、昨晩からの急落で、当面サポートとして機能すると思われた21日線をあっさり割り込み、転換線付近での取引となっています。上昇基調は減じられたものの、下げ基調に転じたとまでは言いきれず、145円台前半で三角持ち合いに転じた可能性があります。 

市場はリスクオフの動きが強まり、米国発の連鎖株安の様相となっています。今週は週末の米8月雇用統計まで、米重要指標の発表が続きますが、更なる指標の悪化が、スパイラル的な株安とリスクオフの円高につながる可能性無きにしも非ずのため、しばらくは株価の動きを中心に市場動向を要注視です。

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