米指標など要注意だが、基本はレンジ内か
〇本日のドル円、65ポイント程度の一進一退に留まり、16時現在は144.60-65で推移
〇底堅いが上値も重く、目先は144円台を中心とした値動きか
〇本日、明日発表の経済指標(米GDP、新規失業保険申請件数等)を受けてレンジ放れの予想も
〇ドル高・円安方向、昨日高値を含めた145円前後が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向、本日東京安値144.20-25をめぐる攻防にまず注目
〇ドル円予想レンジ:144.00-145.20
<< 東京市場の動き >>
東京市場はおおむねレンジ取引。144円半ば挟みで、珍しく方向性が定まらなかった。
ドル/円は144.55-60円で寄り付いたものの、値動きに明確な方向性がない。株価の動きをにらみつつ、月末ということでの需給要因なども取り沙汰されていたが、大きく動意づくには至らなかった。寄り付きを中心に上下30ポイントほど、トータル65ポイント程度の一進一退にとどまっている。16時現在では144.60-65円で推移し、欧米市場を迎えていた。
なお、発表されたNZの経済指標、8月の企業景況感が急上昇したことを好感しNZドルが大幅高。対円では90円前半から91円台まで、一時1円近い上昇をたどっている。
一方、材料的に注視されていたものは「ロシア情勢」と「中国情勢」について。
前者は、情報戦も含めたロシアとウクライナの対立は一層過激さを増している。ロシア報道官から「ウクライナ側の停戦計画に関係なく軍事侵攻を継続」とした発言が聞かれたうえ、ロシアはクルスク原子力発電所をめぐり、29日から新たな安全対策を導入するとし、同原発のあるクルチャトフへの立ち入りを制限すると発表した。明言は避けたが、暗にウクライナの越境攻撃を非難した格好と言えよう。また、それとは別にロシア外務省は「偽情報を拡散させた」などとして、米紙WSJの記者ら合計92人を入国禁止にした旨を発表している。
後者は、超党派の日中友好議員連盟の二階会長らが、訪問先の中国・北京で王外相と会談したと伝えられるなか、海上保安庁からは「尖閣諸島周辺で28日に領海侵入した中国海警局の船2隻が、引き続き領海内にとどまっている」と発表されていた。日本が甘く見られていると思うのは筆者だけの感覚だろうか。一方、米ホワイトハウスは、サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と王外相は2日間にわたり戦略対話を開き、米中首脳による電話会談を数週間以内に開催する計画について協議したと発表していたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は下値不安を抱えるなか、安値圏でのレンジ取引。実際、ここ数日は143.45-145.17円といった2円にも満たない狭いボックス内での一進一退をたどっている。市場では明30日に注目度の高い米指標が発表されることもあり、それを受けてレンジ放れを予想する声も多いようだ。逆に言えば、本日は明日の材料をにらみつつ、上記1.7円レンジが続く公算が大きい。
引き続き日米の金融政策が注視されており、うち米国については「9月利下げ実施」はほぼ確定ながら、年内に追加利下げがあるのか否か、また9月の利下げ幅0.5%ということはないのか、などが俎上にあげられている。それらを見極めるうえでも、本日そして明日発表される米経済指標にまずは注目だ。一方、それとは別に東京時間にも一部で取り沙汰されていたが、月末を控えた駆け込み的な需給要因にも一応注意しておきたい。
テクニカルに見た場合、ドル/円はドル安方向へのリスクを残した状況ではあるが、26日に示現した安値143.45円をいまだ下回れない。一抹の底堅さもうかがえる。しかし、ドルの上値も重く、145円台ではオファーが少しずつ積み上がりつつある印象だ。そうした視点でいえば144円台はなかなか居心地が良さそうで、目先は144円台を中心とした値動きをたどっても不思議はないだろう。
本日は米経済指標として、4-6月期のGDP統計改定値や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表される予定となっている。前者もさることながら、本日は後者の雇用データをとくに警戒する向きが少なくないようだ。
本日は米経済指標として、4-6月期のGDP統計改定値や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表される予定となっている。前者もさることながら、本日は後者の雇用データをとくに警戒する向きがあるようだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは144.00-145.20円。ドル高・円安方向は、昨日高値を含めた145円前後が最初の抵抗。超えれば145.17円をターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の144.20-25円をめぐる攻防にまず注目。下回ると144円割れも否定できないが、それでも下値は堅そうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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