ドル円 米株の動き要注意だが相場は少しずつ沈静化(8/12夕)

週明けのアジア市場はドルが小高い。東京休場のなか、147円台へと再び乗せてくるなどドルは底堅く推移している。

ドル円 米株の動き要注意だが相場は少しずつ沈静化(8/12夕)

米株の動き要注意だが相場は少しずつ沈静化

〇本日のドル円、基本的にレンジ取引で久しぶりに1円未満の変動
〇147円台を回復し、しっかり乗せてくるなどドルは総じて底堅い
〇目先は145-148円レンジでの一進一退の予想、上下どちらに抜けていくかが当面のポイント
〇日米の株価動向、米大統領選、中東情勢に要注目
〇ドル高・円安方向、先週末高値などを含めた大よそ148円レベルをめぐる攻防にまずは注目
〇ドル安・円高方向、先週末安値の146.27が最初のサポートか
〇ドル円予想レンジ:146.50-147.90

<< アジア市場の動き >>

週明けのアジア市場はドルが小高い。東京休場のなか、147円台へと再び乗せてくるなどドルは底堅く推移している。

週末は、ゼレンスキー氏がウクライナ軍の越境攻撃で、「戦線はロシア領内に移った」と発言したことが話題に。一方、それとは別にイスラエル国防相から「イランが大規模攻撃を準備」との発言が聞かれたとされたことも思惑を呼んでいたようだ。
そうした状況下、ドル/円は146.70円前後で寄り付いたものの、基本的にはレンジ取引。東京休場も影響したのか、久しぶりに1円未満の変動にとどまった。とは言え、147円台を回復し、しっかり乗せてくるなどドルは総じて底堅い。16時現在では147.15-20円で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「ウクライナ戦線」について。
前者は、先週末以降中国絡みで興味深い発表や報道が目に付く。たとえば、ブルームバーグは、当局が投機的な動きを抑え込もうとしていることを念頭においてか、「中国当局が複数の国内大手銀行に対し、国債の売却先の記録を残しておくよう要請した」と報じている。その一方、共同通信は「長らく自己破産を認めてこなかった中国が制度の導入検討を始めた」と報じ物議を醸す。そうしたなか、領有権争う南シナ海でフィリピン軍機に照明弾を投下したことが明らかになるなど、蛮行をふるっていたようだ。にもかかわらず、日本はというと、共同通信が「超党派の日中友好議員連盟(会長・自民党の二階元幹事長)が、8月下旬に中国を訪問する方向で調整に入った」と指摘していた。

後者は、ゼレンスキー氏がウクライナ軍の越境攻撃で、「戦線はロシア領内に移った」と発言。これまで公式には認めていなかったロシア領内への攻撃を初めて明らかにした。だいぶロシア軍を押し込んでおり、反撃が奏功しているもよう。そうしたなか、ゼレンスキー氏が別途、ロシアが占拠するウクライナ南部ザポロジエ原発の敷地内で、ロシア軍が火災を起こしたと通信アプリに投稿したことも話題に。ただ、ロシア側は逆に「ウクライナが火災を起こした」と非難するなど、罵り合いになっている。いずれにしても、放射線量上昇などの兆候はなく安定しているようだが、続報なども気掛かり。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、ドル安基調のなかの戻り局面。時間足など短期を見た場合、145円台ではかなりの底堅さがうかがえるものの、148円には到達できておらず上値も重そう。目先は145-148円といったレンジ内での一進一退が予想され、それをどちらに抜けていくのかが当面のポイントか。上抜ければ150円がターゲットとなる反面、底割れした場合には少し遠いが5日安値141.68円が再び視界内に。
少しずつ落ち着いてきている感のある日経平均やNYダウといった日米株価の動きにまずは注目だ。とは言え、時間外となった本日アジア時間のNYダウ先物なども、まだ不安定さを醸していただけに油断は禁物だ。日米株価の動きがいま少し落ち着かないと、為替市場にもなかなか平穏は訪れないだけに、しっかりと状況を見極めたいところだ。また米大統領選に絡むニュースや、中東情勢もリスク要因になりかねないかもしれず注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円はまだ断定できないものの、当面のレンジ上下とも達成した感がある。つまり、足もとは落ち着きどころを探る動きで、もっとも狭くとればしばらくのあいだは145-148円といったレンジ取引か。もう少しワイドに考えても、143-150円といった値幅には収まりそうで、市場の関心が高い9月の日米金融会合をにらむ展開となる可能性もある。

本日は米経済指標として、7月の財政収支が発表される予定となっている。ただ、基本的にはさほど市場の関心が高くない。なお、それとは別に米株の動きなどには引き続き注意を要する。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.50-147.90円。ドル高・円安方向は、先週末高値などを含めた大よそ148円レベルをめぐる攻防にまずは注目。上抜ければ150円が薄っすらとだが意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、ドルの下値が少しずつ切り上がりつつあり、それからすれば先週末安値の146.27円が最初のサポートか。ただし、仮に下回っても取り敢えず底堅そうな雰囲気。

米株の動き要注意だが相場は少しずつ沈静化

ドル円日足


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