ドル円、一時148円台を回復するも維持できず失速。本日は米PPIに注目(8/13朝)

週明け12日(月)のドル円相場は上昇後に伸び悩む展開。

ドル円、一時148円台を回復するも維持できず失速。本日は米PPIに注目(8/13朝)

ドル円、一時148円台を回復するも維持できず失速。本日は米PPIに注目

〇ドル円、米国時間朝方にかけ高値148.23まで上昇後、147.20前後に反落
〇米金利の低下、NYダウの反落等が反落の背景
〇ユーロドル、株価堅調、独指標の好調等に1.09台前半で底堅い
〇ドル円、先週前半に記録した安値141.69をボトム(セリング・クライマックス)とする見方広がる
〇下位足(1時間足・4時間足)では買いシグナルが再開、地合いの回復に期待集まる
〇日米金利差縮小観測の後退、円売りポジションの急速な解消もドル円をサポート
〇ドル買い・円売りトレンドの再開をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:146.50ー149.50

海外時間のレビュー

週明け12日(月)のドル円相場は上昇後に伸び悩む展開。アジア時間早朝にかけて、安値146.60まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)株式市場の堅調推移(リスク選好の円売り圧力)や、(2)米金利上昇に伴うドル買い圧力(米経済に対する過度な悲観論後退→米金利の先安観後退)、(3)8/7に記録した直近高値147.90突破に伴う仕掛け的なドル買い・円売りが支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値148.23まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)急ピッチな上昇に対する反動売り(4時間足ベースの一目均衡表雲上限を背にした戻り売り)や、(5)米主要株価指数の冴えない動き(一時プラス圏を回復していたダウ平均が再び下げに転換)、(6)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、本稿執筆時点(日本時間8/13午前7時00分現在)では、147.20前後まで反落する動きとなっております。尚、昨日発表されたニューヨーク連銀の最新調査によると、1年先のインフレ期待は3.0%で前回と変わらず、3年先のインフレ期待は2.3%に低下、5年先のインフレ期待は2.8%で前回と変わらずとなりましたが、市場の反応は限られました。

週明け12日(月)のユーロドル相場は底堅い動き。アジア時間早朝にかけて、安値1.0911まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)株式市場の堅調推移(リスク回避ムード後退)や、(2)ドイツ7月生産者物価指数(結果▲0.1%、前回▲0.6%)の伸び率高進、(3)ドイツ6月経常収支(結果232.0億ユーロ黒字、前回185.0億ユーロ黒字)の黒字額増加、(4)米金利低下に伴うドル売り圧力が支えとなり、米国時間午後にかけて、高値1.0940まで上昇しました。もっとも、買い一巡後に伸び悩むと、翌日に控える重要イベント(ドイツ8月ZEW景況感指数)を前にポジション調整の動きが活発化し、本稿執筆時点(日本時間8/13午前7時00分現在)では、1.0933前後での推移となっております。

本日の見通し

ドル円は一時148円台前半まで上昇するなど、先週前半に記録した安値141.69をボトム(セリング・クライマックス)とする見方が広がっています(VIX指数も急低下)。日足ローソク足は依然として強い売りシグナルが継続点灯しているものの、下位足(1時間足・4時間足)では買いシグナルが再開するなど、地合いの回復に期待が集まります。

こうした動き(楽観的な動き)の背景には、(1)日銀による追加利上げ観測が大幅に後退していること(日銀が7/31の会合で追加利上げに踏み切ったことをきっかけに、その後の金融市場が不安定化したことに鑑みると、年内追加利上げは事実上困難→内田日銀副総裁も8/7に市場で高まる過度な利上げ期待を強く牽制)や、(2)米FRBによる大幅利下げ観測の後退(米7月ISM非製造業景況指数、米新規失業保険申請件数が良好な結果を示したことで、米経済に対する過度なハードランディング懸念が後退→9月FOMCでの50bp利下げ織り込み度合が先週までの80%から50%レベルへ低下→米国の金利先安観後退)、

(3)上記1、2を背景とした円キャリートレードの再開期待(直近2週間の大荒れ相場を経て、歴史的高水準に積み上がっていた円ショートポジションが大幅解消→CFTCが公表した投機筋の先物ポジションデータによると、円のネットショートはこの1カ月間で17万枚近く解消→JPモルガン・チェースは、世界の通貨キャリートレードの4分の3が解消済みと分析→キャリートレードの巻き戻し局面終了と捉えて新たに円ショートポジションを再構築する動きが活発化するとの見方の浮上)など、ドル円相場の更なる持ち直しを連想させる材料が揃っています。本日予定されている米7月生産者物価指数が市場予想を上回る場合や、アトランタ連銀ボスティック総裁よりタカ派的な見解が示される場合には、米金利上昇→米ドル買いの経路でドル円が心理的節目150.00の回復に向けて上昇するシナリオも想定されるため、当方では引き続き、ドル買い・円売りトレンドの再開をメインシナリオとして予想いたします。

本日の予想レンジ:146.50ー149.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、一時148円台を回復するも維持できず失速。本日は米PPIに注目

ドル円日足

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