東京市場のドルは141円半ばで推移、4年半ぶりの利下げ発表でボラタイルな展開に
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、朝方からじりじりとしたドル安円高が続いたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控え、積極的なドル買いは手控えられた。
昨晩の海外時間では、米8月小売売上高が予想外に増加したほか、8月鉱工業生産もプラスに改善、企業在庫や住宅市場指数も予想を上回る良好な結果を受けて、長期金利上昇に伴うドル買いが強まった。20年債入札も不調でさらなるドル買いを支援し、142円台回復となった。
東京時間では、じりじりとしたドル安円高が進み141円22銭と朝方比では1円弱下落した。株式市場では、上げ一服の日経平均が前日終値水準まで押し戻されるなど、FOMCを前に積極的なドル買いは手控えられた。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:142円06銭
高値:142円11銭
安値:141円22銭
終値:141円53銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円95銭
高値:158円00銭
安値:157円05銭
終値:157円39銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 96円00銭
高値: 96円06銭
安値: 95円33銭
終値: 95円67銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:186円97銭
高値:187円03銭
安値:185円83銭
終値:186円24銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:36546円04銭
高値:36675円07銭
安値:36127円45銭
終値:36380円17銭(前日比+176円95銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
20時00分、欧、ナーゲル独連銀総裁が講演
21時30分、米、8月住宅着工建築許可件数、前回:139.6万件、市場予想:141.1万件
23時30分、米、週次原油在庫、前回:83.3万バレル
27時00分、米、FOMC政策金利(上限金利)、前回:5.50%、市場予想:5.00%
27時30分、米、パウエルFRB議長が記者会見
FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)19日まで
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、FOMC結果発表とその後のパウエルFRB議長の記者会見に関心が向かう。18日時点のシカゴ・マーカンタイル・エクスチェンジ(CME)が算出するFed Watchツールでは、0.25%利下げ予想が37%、0.50%利下げ予想が63%と引き続き0.50%の大幅利下げを見込む市場関係者が多い。
市場コンセンサス通り0.50%利下げとなった際は、ドル・円はニュートラルとなりそうだが、0.25%だと史上最高値圏で推移する米国株が急落し、リスク回避のドル売り円買いが進む展開を想定する。
一方、ドット・チャートにて、市場が見込む利下げペースとの乖離が是正されるかも注目されている。今回いくらかドット・チャートで金利見通しが引き下げられるとの公算だが、市場が見込む年内利下げ幅(今回含め5回、1.25bps)と同じ見通しとはならないだろう。25年末や26年末の水準に関心も向かっているが、前のめりの市場関係者は24年末の水準を注視すると考える。この乖離が大きくずれたままであれば、ドルは荒い値動きとなりそうだ。
市場関係者のバイアスは大幅利下げに偏り過ぎている気もするため、16日の安値139.58円が「二番底」となるかどうかは微妙なところだ。テクニカルでは、ドルは下落トレンド継続中と見る。日足の一目均衡表でも、下落トレンドが強まっていることから一段安を警戒したいところだ。今晩の乱高下で年初来安値を更新する可能性もあれば、買戻しが強まり一気に20日移動平均線の143円60銭水準を上回るかもしれない。
今晩の海外時間では、荒い値動きを想定し上下に大きく動くと考える。上値メドは144円00銭、下値メドは139円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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