ドル円 ようやく第一波は終了か、ただ予断許さない(8/6夕)

東京市場はドルが逆行高。寄り付きから2円以上値を上げ、一時146円台を付ける場面も。

ドル円 ようやく第一波は終了か、ただ予断許さない(8/6夕)

ようやく第一波は終了か、ただ予断許さない

〇本日のドル円、144.20前後で寄り付き、安値143.60-65示現後はドル買い・円売り、一時146円台へ
〇日経平均株価は大幅高、前日下げ幅の7割以上を取り戻す過去最高の上げ幅を記録
〇ドル円は昨日141.68まで下落、油断は禁物だが下げ止まった感、円高第一波は終了した可能性
〇本日一時146円台まで反発しドルの戻りは4円超、戻り始めると上げ足も早い、短期の抵抗は146円半ば
〇欧米時間のドル円予想レンジは144.50-147.00、ドル高円安方向は146.40レベルが最初の抵抗
〇ドル安円高方向、145円レベルをめぐる攻防にまずは注目

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドルが逆行高。寄り付きから2円以上値を上げ、一時146円台を付ける場面も。

ドル/円は144.20円前後で寄り付いたのち、当初は円買い優勢で144円割れ。日中安値の143.60-65円を示現している。しかし、その後はドル買い・円売りが目に付く展開となり、足早に146円台へ。本日も大荒れとなった日経平均など株価の動きに一喜一憂するなか、日中高値をつけたのちは揉み合いに。145円台を中心にやや広めのレンジで一進一退をたどると、16時現在では145.55-60円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「日経平均株価」と「米金融政策」について。
前者は、昨日終値ベースで前週末比4451円安、ブラックマンデーを上回る史上最大の下げ幅を記録した日経平均株価は本日一転しての大幅高。寄り付きから618円高と堅調スタートし、その後さらに続伸すると、あっという間に2000円超高へ。その後、伸び悩む局面も見られたが、結局終値は大幅反発の3217円高。前日下げ幅の7割以上を取り戻す、過去最高の上げ幅を記録していた。なお、夕方に日銀と財務省、金融庁による三者会合が開催され、終了後に出席した三村財務官から「経済金融市場の動向を緊張感持って見極めていくことで一致した」とのコメントが聞かれている。

後者は、昨日発表された米経済指標はまちまちの結果。先に発表された7月の非製造業PMI確報は予想を下回ったものの、同ISM非製造業総合指数は逆に予想よりも好数字だった。失望によるドル安要因とはならず。さらに、シカゴ連銀総裁が「雇用データはまだリセッションを示唆していない」、サンフランシスコ連銀総裁「インフレ率は引き続き2%を上回り、まだやるべきことある」−−などと、ややタカ派的なコメントが聞かれたこともドルの下支えになっていたもよう。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は7月3日の161.96円を目先高値として、昨日141.68円まで下落。下げ幅がついに20円を超えるなか、油断は禁物だが、ようやく下げ止まった感もある。いわゆる「円高第一波」ということでは終了した可能性も。実際、ドル/円は本日東京時間に一時146円台まで反発。これでドルの戻りも4円を超えてきた。戻り始めると上げ足も早い。ちなみに、短期の抵抗は東京高値に近い146円半ば。超えると150円近くまでの戻りもあり得る。
いわゆる「日銀ショック」だけでなく、先週末に発表された米雇用統計の悪化といった要因も絡めてだが、先で取り上げたように日経平均株価が連日激しい上下動のジェットコースター相場だ。まだ値動きは落ち着かない。そして、それは日経平均株価に限らず、NYダウなど米株も同様。本日の欧米時間も動静には十分に注意を要したい。なお、トランプ氏がここ最近の株価大荒れを「カマラ(・ハリス)暴落」と皮肉るなど、米大統領選と絡む要因にもなっているようだ。要人発言などにも一応要注意。

テクニカルに見た場合、ドル/円の基本的なリスクは円高方向だが、昨日の141.68円で目先は底入れか。7月3日の161.96円を目先高値に昨日141.68円まで下落したことに対するフィボナッチをみると、23.6%戻しは146円半ばで、38.2%戻しは149.40-45円となる。本日東京高値をしっかり超えれば、フィボナッチ的にはさらに2-3円の戻りも期待出来そうだ。ただし、143円半ばレベルが目先のサポート。それを下回ると141.68円が再び視界内に。

本日は米経済指標として、6月の貿易収支やレッドブック週間小売売上高などが発表される予定となっている。それほど市場動意に結び付く指標ではないが、ここ最近は米指標の関心が高いだけに一応要注意。また米企業決算発表などにも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは144.50-147.00円。ドル高・円安方向は、先で指摘した東京高値の146.40円レベルが最初の抵抗。しっかり抜けると147円半ばを目指す展開か。
対するドル安・円高方向は、145円レベルをめぐる攻防にまずは注目。144.30円レベルや143円半ばなどがサポートに。

ようやく第一波は終了か、ただ予断許さない

ドル円日足


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