ドル円 イベント前だが思惑台頭し易い、予断許さず(7/30夕)

東京市場はドルが一段高。とくに終盤にかけ、上げ幅を拡大させると一時155円台も。

ドル円 イベント前だが思惑台頭し易い、予断許さず(7/30夕)

イベント前だが思惑台頭し易い、予断許さず

〇本日のドル円、当初はドル売り優勢、一時153.60-65へ下落するも徐々にドルが買い戻される
〇夕方には155円台へ上昇し、7/24以来のドル高値を示現
〇明日の日米金融政策発表を前に思惑が交錯、波乱含みの様相
〇テクニカルには、短期的に形成していた153-155円のレンジを上抜きかかる
〇目先ドルは底堅く推移しそうだが、156円レベルを短期的に超えていくる展開は見込みにくい
〇本日は米6月雇用動態調査、7月消費者信頼感指数等の発表に要注目
〇ドル高・円安方向、本日東京夕方に示現した高値155.20-25が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向、昨日NY、本日東京で揉み合った154円前後の攻防に注目
〇欧米時間のドル円予想レンジ:154.10-155.50

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドルが一段高。とくに終盤にかけ、上げ幅を拡大させると一時155円台も。

ドル/円は154円前後で寄り付いたのち、当初はドル売り優勢。153.60-65円へと下落したものの、その後は徐々にドルが買い戻された。途中、前日高値154.35円を前に一時上げ渋るも、しっかり超えるとそのまま夕方には155円台へ。24日以来のドル高値を示現している。16時現在でもドルはそのまま高値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「日米金融政策」と「五輪テロ」について。
前者は、今週開催される日米の中銀会合が注視されているものの、その内容については依然として見解が分かれているようだ。とは言え、米国についてはロイターなどが報じている「7月は利下げを見送ったうえで、9月の利下げを示唆する公算」−−との見方がやや優勢か。しかしながら、米紙WSJが指摘するように「FRBは今年開催した4回の会合で利下げに関する判断を先送り」するなか、今回は「判断」をくだすことになりそうで、そうした意味では「ここ最近ではとくに重要な会合になる」(WSJ)のかもしれない。それに対して日本は、ブルームバーグによると、「エコノミスト48人を対象に実施した調査では29%が7月で追加利上げを行うと予想した」という。つまり、利上げそのものは見送るとの見方が依然として大勢のようだ。

後者は、オリンピック開催当日の26日に、フランス高速鉄道(TGV)を狙ったテロと思しき動きもあり、物議を醸したもののパリオリンピックはなんとか無事に開幕。そして連日熱戦が繰り広げられているが、今度はフランスの南部と東部でブロードバンド用の光ファイバー網が切断されるなど、インフラが攻撃されるというテロ事件が起こったと伝えられていた。後者についても、ここまで目立った人的被害などはないもようだが、オリンピック期間はまだ続く。そして終了後にはパラリンピックも開催される。まだまだ油断は禁物だ。

<< 欧米市場の見通し >>

明31日に注目の日米金融政策発表を控えているなか、本日の東京時間もなかなかの荒れ模様。ドル/円相場は153.60-155.20円といった値動きで、1.6円ほども動いていた。これは約1.3円動いた前日を上回る変動になる。重要イベント前とはいえ、このあとの欧米時間も予断を許さない。しかしながら、それを受けた明日の東京時間、日銀会合の発表前後の相場はさらに大荒れなのだろう。ともかく一連の流れのなか、リスク管理をしっかりと行っておきたいところだ。
週間を通してもっとも注視されている日米両中銀による金融政策の発表が、いよいよ明日行われる。本来であれば、「それにらみで目先は小動き」と言いたいところなのだが、昨日そして本日東京時間を見ると、むしろ思惑が交錯し波乱含みの様相にあると言えそうだ。本日の欧米時間も発表される米指標などには十分な注意を払いたい。また、米民主党のハリス氏が近々副大統領候補を発表するとの憶測が飛び交うなど、米大統領選の行方も引き続き気掛かりだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は乱高下をたどるなか、短期的に形成していた153-155円のレンジを上抜きかかっている。実際、東京夕方には155.20円台まで一時値を上げていた。明日に重要材料が控えているため、断定はできないがドルの下値リスクは幾分軽減されたようだ。目先ドルは底堅く推移か。
しかしドルの上値も重く、一目均衡表の先行帯の雲の下限などが位置する156円レベルを短期的に超えていく展開は見込みにくい。

本日は米経済指標として、6月の雇用動態調査や7月の消費者信頼感指数などが発表される予定となっている。以前から指摘しているように、明日には日米両中銀による金融政策発表を控えているものの、数字如何では荒れ相場を誘発しかねない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは154.10-155.50円。ドル高・円安方向は、東京夕方に示現した高値155.20-25円が最初の抵抗。しかし超えても、155円半ばから後半では上値が重そうだ。
対するドル安・円高方向は、昨日NYや本日東京で揉み合った154円前後の攻防に注目。目先的には底堅いイメージだが、果たして明日の日米金融会合以降でも下値を維持できるのだろうか。

イベント前だが思惑台頭し易い、予断許さず

ドル円日足



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