ドル円 明日の米雇用統計待ち、ドル高傾向も一服か(7/4夕)

東京市場はドルが小安い。市場の話題となっていた日本の株価動向をにらみつつ、ドルはやや冴えなかった。

ドル円 明日の米雇用統計待ち、ドル高傾向も一服か(7/4夕)

明日の米雇用統計待ち、ドル高傾向も一服か

〇本日のドル円、161.70レベルを高値に弱含み、一時161.15レベルまで値を崩す局面も
〇16時現在、161.35-40で推移して欧米市場を迎える
〇本日は米国休場で一時的な新規材料難、基本は161円台を中心とした一進一退か
〇明日発表の6月米雇用統計に要注目
〇ドル高・円安方向、短期的には本日高値161.70レベルなどをめぐる攻防に要注意
〇ドル安・円高方向、本日東京安値161.15レベルが最初のサポート
〇ドル円予想レンジ:161.00-161.80

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドルが小安い。市場の話題となっていた日本の株価動向をにらみつつ、ドルはやや冴えなかった。

ドル/円は寄り付いた161.70円レベルを高値に弱含み。下値も堅く大きく崩れることはなかったが、それでも一時161.15円レベルまで値を崩す局面も観測されていた。米国市場が独立記念日で休場となるなか、TOPIXが史上最高値を更新。また日経平均株価も、41000円に迫る展開をたどり、終値ベースでの高値更新となった。16時現在、ドル/円は161.35-40円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「米大統領選」について。
前者は、昨日発表された米経済指標が総じて悪化。とくに、6月ADP雇用統計と同ISM非製造業総合指数の悪化はマーケットで大きな失望を誘っていたようだ。昨日欧米タイムに一時161円割れを記録した原動力に。しかし、そののち公表された6月開催分のFOMC議事要旨において、「米利下げには一層の確信が必要」といった認識が示されたことで、一段のドル売りにも歯止めが掛けられていた。いずれにしても、ただでさえ明日発表の6月米雇用統計は注目を集める指標だが、さらに注目度が高まっている感もある。内容如何で、明日の為替市場は大荒れか。

対して後者は、不出来を批判された6月27日の米大統領選討論会について、バイデン氏自身から「疲労が蓄積していた」とした弁明も聞かれるなか、むしろ「バイデン降ろし」の機運は高まる一方。のちにホワイトハウス報道官から否定されたが、NYタイムズが「選挙戦続けるかどうかを検討中と側近に語る」と報道していたほか、ロイターは「バイデン氏撤退ならハリス副大統領が米民主党の最有力候補」と伝えていた。バイデン氏本人は選挙戦をまだまだ続ける見込み意欲を見せているものの、いわゆる「外堀」が少しずつ埋まり始めている感もある。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル円相場は、依然として161円台での推移をたどるなどドルは高値圏にある。しかし、昨日まで4日続いた連日の高値更新は、本日クリアできていない。そして、本日はNY市場が独立記念日で休場となることを勘案すると、このあとの達成もなかなか難しいものがありそうだ。そうした意味でドル高も一服、小休止といった展開が予想されている。明日に注目の米雇用統計発表が予定されているため、それをにらんだ「嵐の前の静けさ」かもしれない。
市場は依然として日米金融政策を注視しており、短期的にはそれを踏まえての発表される米経済指標や要人発言が波乱要因という状況に変化はない。ただし、本日は米国が休場となるなか一時的な新規材料難が予想され、大きな動きは予想しにくいだろう。基本は161円台を中心とした一進一退か。とは言え、先でも報じたように、今秋に予定されている米大統領選に向けたバイデン氏の去就が俄かに注目を集め始めているようだ。何か動きがあれば、為替相場の変動要因にも。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は昨日高値161.96円を示現。しかし162円を超えられないなか、一時的に161円割れを試すなど、少し風向きが変わってきたようにも見える。本格的なトレンド転換となるのか否か、明日の米雇用統計発表を見極めたいところだ。本日は米休場のなか、161円台を中心とした気迷い相場を見込む向きが優勢となっている。

本日はNY市場が独立記念日で休場となることで、米経済指標の発表はなし。また、米要人による講演などの予定もとくには観測されていない。米国ファクターは、新規材料難だが、昨日も報じたようにユーロ/円なども歴史的な高値圏で推移しているだけに、欧州要人の発言など欧州ファクターにも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは161.00-161.80円。ドル高・円安方向は、強い抵抗は昨日超えられなかった162円レベルだが、短期的には本日高値の161.70円レベルなどをめぐる攻防が注視されている。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値161.15円レベルが最初のサポート。下回れば昨日安値160.76円が意識されるものの、いずれにしてもドルは底堅い。

明日の米雇用統計待ち、ドル高傾向も一服か

ドル円日足



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