東京市場のドルは161円台半ばでのもみ合い、さすがに今晩は米国祝日で動意薄の展開か(24/7/4)

【本日の東京市場】

東京時間（日本時間8時から15時）のドル・円は、株式市場で日経平均、TOPIXともに史上最高値を更新するなど強い動きを見せたが、ドルは161円台半ばの小動きとなった。

昨晩の海外時間では、6月ADP雇用統計(民間雇用者数)が予想に反して伸びが縮小したほか、週次の新規失業保険申請件数は予想上振れで、失業保険継続受給者数も一段と増加。さらに6月ISM非製造業景況指数がまさかの50割れに落ち込んだことから、金利が低下して一時161円台を割り込む場面も見られた。ただ、売り一巡後は買戻しが進み161円70銭台を回復した。

東京時間では、今晩の米国株式市場休場などが影響して161円台半ばでのもみ合いとなった。株式市場では、大型株が買われたことで日経平均、TOPIXがともに史上最高値を更新する強い動きを見せたが、為替への影響は限定的となった。

ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：161円62銭
高値：161円68銭
安値：161円14銭
終値：161円49銭　

ユーロ・円（日本時間8時―15時）
始値：174円37銭
高値：174円44銭
安値：173円95銭
終値：174円25銭

豪ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：108円43銭
高値：108円50銭
安値：108円28銭
終値：108円47銭

ポンド・円（日本時間8時―15時）
始値：205円97銭
高値：206円06銭
安値：205円50銭
終値：205円86銭

日経平均（日本時間9時―15時）
始値：40747円59銭
高値：40971円23銭
安値：40604円15銭
終値：40913円65銭（前日比＋332円89銭）

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時30分、英、6月建設業PMI、前回：54.7、市場予想：54.4
20時30分、欧、ECB議事要旨（6月6日開催分）
23時15分、欧、チポローネECB理事がイベントに出席

米国株式、債券市場は独立記念日の祝日で休場
※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間は、米独立記念日に伴う米株式市場、債券市場の休場で為替市場は参加者減少で静かな推移となりそうだ。英国でも総選挙の投票がスタートしたことから、欧州時間も様子見ムードが強まろう。

市場では、参加者が少なくなる7月4日のタイミングで、政府・日銀が円買い介入を実施するのではないかと懸念されていたが、161円台半ばでもみ合っていることもあり、介入実施は見送りとなろう。そもそも、神田財務官が発した「2週間で４％の円安」というルールに則ると、3−4円ほどの急激な円安ドル高にならない限り、円買い介入は難しい。介入実施には様々なルールが存在すると思われることで、「2週間で４％の円安」だけを見ていると見誤ってしまうが、じりじりとした円安だとなかなか動けないだろう。

もっとも、ユーロやポンドなど欧州通貨のほか、豪ドル、NZドルなど主要通貨の多くが対円では円安に傾いている。ドル・インデックスは105水準での小動きが続いていることから、投機筋による円売りポジションの構築は継続していると推測する。神田財務官が話す「投機的な動き」という概念には該当しているが、スピード感が足りていないという理解だ。

今晩の海外時間は、参加者減少で小動きを想定。上値メドは161円90銭、下値メドは161円20銭とする。