ドル円 ドルは本日も高値更新、底堅い展開は継続か(7/3夕)

東京市場はドルが続伸。一時162円に迫るなど、連日の高値更新となった。

ドル円 ドルは本日も高値更新、底堅い展開は継続か(7/3夕)

ドルは本日も高値更新、底堅い展開は継続か

〇東京時間のドル円、寄り付き161.45レベルを日中安値に緩やかな右肩上がり、夕方には161.90台示現
〇為替市場で円は全面安、介入警戒感の薄いクロス円における円売りの流れしばらく続くか
〇ドル円は4日連続高値更新、中期的なターゲットに1986年11月の165円が意識されている
〇ドル高円安方向、引き続き162円めぐる攻防に注目。上抜けると162.20レベルが一応のターゲット
〇ドル安円高方向、昨日安値161.28が最初のサポート。割り込んでも下値堅く160円割れ予想しにくい
〇欧米時間のドル円予想レンジ:161.20-162.30

ドル/円はおおむね「寄り付き安・大引け高」の様相。寄り付いた161.45円レベルを日中安値に、ドルは緩やかな右肩上がり。介入警戒からドルの上昇スピードは鈍く、実際に値幅も限られたが、それでも夕方には161.90円台を示現するなど連日の高値更新となった。16時段階でもドルはそのまま高値圏で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「円全面安の様相」と「欧米金融政策」について。
前者は、為替市場で円は全面安の様相。ドル/円が161円後半と、1986年11月以来38年ぶり高値圏に達していることは周知と思われるが、ユーロ/円も173円台後半を付け、1999年に通貨ユーロが導入されて以降の最高値を示現している。また本日東京時間には、発表された5月の豪小売売上高を好感した動きから、豪ドルが堅調裡。豪ドル/円は1991年以来の高値圏へと達する局面が観測されていた。なんだかんだ言いつつ、ドル/円は日本当局の円買い介入警戒が強いものの、ユーロ/円などのクロスはそれほどでもない。よって、ある種の安心感に支えられたクロス円における円売りの流れは、まだしばらく続くといった見方も少なくないようだ。

対して後者は、昨日欧米時間はそれぞれの通貨当局者、たとえばECB総裁らの発言が相次ぎ市場の思惑を呼ぶ。欧州もラガルド総裁の「ユーロ圏のインフレ鈍化は正しい方向への一歩」などが話題となったが、やはり中心は米国情勢。市場では「年内2回の利下げ」見通しが引き続き優勢の環境下、パウエルFRB議長は「当局者らは利下げに動く前にさらに多くのデータを目にしたい考え」などと述べ、ハト派スタンス維持の姿勢を示していた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル円相場は本日の東京時間にも高値を更新。これで高値更新は、4日連続となった。基本的なリスクは引き続きドル高方向に高いと言わざるを得ない。東京で超えられなかった162円をめぐる攻防にまずは注目だ。そんな市場は、昨日の日経新聞でも報じられていたように「介入条件を読み合い」となっているようだ。ちなみに前述した日経では3つの条件を挙げたうえ、うち「年初来で20円以上の円安進行」という条件に合致すると指摘していたが果たして。いずれにしても油断は禁物かもしれない。
市場は依然として日米金融政策を注視しており、短期的にはそれを踏まえての発表される米経済指標や要人発言が波乱要因という状況は変わらない。本日の欧米時間も、なかなか重要な米指標などが発表されるだけに、その内容如何では荒っぽい変動をたどる可能性もある。また、単なるドル高・円安ではなく、前述したように「円全面安」の状況であることから、クロスの動きならびに欧州要人による円安懸念発言などにも一応注意しておきたいところだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は明確な上値メドが見当たらないなか、ジリジリとした上昇をたどっている。まずは162円の攻防に注目だが、中期的なターゲットとして1986年11月に記録した165円が意識されているようだ。もちろん数値如何だが、今週末に発表される米雇用統計の内容如何で165円に接近もあるかもしれない。
そうしたなかドルのサポートは、まず昨日安値の161.28円。ただ、実弾介入でもない限り仮に割り込んでも下値は堅そう。

本日は米経済指標として、6月のADP雇用統計や同ISM非製造業総合指数などが発表される予定となっているほか、6月開催分のFOMC議事要旨が公表される予定だ。引き続き発表される米指標や要人発言が、市場の波乱要因となりかねないだけに本日も注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは161.20-162.30円。ドル高・円安方向は、引き続き162円をめぐる攻防にまずは注目。上抜けると明確なメドがないものの、昨日4本値を参考にしたピボットでは162.20円レベルが一応のターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日安値161.28円が最初のサポートか。ただ割り込んでも下値は堅く、よほどのことがないかぎり160円割れは予想しにくい。

ドルは本日も高値更新、底堅い展開は継続か

ドル円日足



注:ポイント要約は編集部

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る