基本は強保ち合い、ただ米指標次第で波乱も
〇東京市場のドル円、引き続き159円台という高値圏での推移だったが、上値は重く上げ渋る
〇本日東京では159.20レベルまで小緩む局面も、160円を意識した神経的な展開が続くか
〇目先は発表される米指標と要人発言が注目される、内容次第では荒い値動きの可能性も
〇本日はコンファレンス・ボード消費者信頼感指数やリッチモンド連銀製造業指数などが発表予定
〇欧米時間のドル円予想レンジは158.90-160.00、ドル高円安方向は160円が引き続き抵抗として寄与
〇ドル安円高方向は、東京安値の159.20レベルが最初のサポート
<< 東京市場の動き >>
東京市場はレンジ取引。引き続き159円台という高値圏での推移ながら、上値は重く上げ渋った。
ドル/円は159.60円前後で寄り付いたものの、上値は重く上げ渋り。大枠ではレンジ取引ではあったが、159円前半を中心とした一進一退だった。なお、昨日神田財務官らが強い口調で円安けん制コメントを発していたが、本日は林官房長官から「為替相場は安定的に推移することが重要」としたコメントが聞かれた程度。16時段階では159円半ばで推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「フランス情勢」と「米金融政策」について。
前者は、9日にマクロン大統領が総選挙実施を発表以降、仏銀のソシエテ・ジェネラルやクレディ・アグリコルなどの株価が大きく下落。これについて同国中銀総裁が「売り浴びせでも銀行は非常に堅固」と発言し、火消しに動いていたようだ。ただし、肝心の選挙は極右政党「国民連合(RN)」や左派連合「新人民戦線(NFP)」が優勢である状況に変化はない。ちなみに、RNのバルデラ党首は、ロシアの侵攻を受けたウクライナへの支援に賛成の意向を示したうえで、フランス軍の派遣や長距離ミサイルの供与には反対を表明している。状況的には気になるところだ。
対して後者は、昨日は発表された米6月ダラス連銀製造業活動指数が予想をわずかに下回るなか、シカゴ連銀総裁からは「過度な引き締めには注意が必要」との発言が聞かれていた。ドルの弱材料に。しかし、後者についてはサンフランシスコ連銀総裁が逆に、予防的利下げに否定的なコメントを発するなど、トータルとすれば影響は相殺されていたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は昨日159.93円まで上昇したが、節目である160円にはとどかず。そして本日東京では159.20円レベルまで小緩む局面も観測されていた。当局の実弾介入を含め、160円を意識した神経的な展開はこのあとも続きそう。基本は159円台だが、場合によっては噂や思惑などによって1円程度下落するような、やや荒っぽい値動きをたどる危険性も孕んでおり、リスク管理はしっかり行いたい。
日本は7月、米国は9月という金融政策決定会合での政策変更を意識した展開をしばらくのあいだたどりそうだ。そうしたなか、目先は発表される米指標そして要人発言が注目されている。本日も、6月のコンファレンス・ボード消費者信頼感指数などなかなか重要な指標が発表されるだけに、内容如何では荒い値動きも。一方、それとは別に当局の介入スタンスや、月末週ということでの需給要因などもリスク要因として頭の片隅にとどめておきたい。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は昨日も超えられなかった160円がひとつの壁に。まだ時間切れとはならないものの、ドル強気派としてはなるべく早くの上抜けを期待したいところだ。
それに対するドルのサポートは、先週末そして昨日と2営業日連続で下げ止まった158.70円前後か。仮に同レベルを大きく下回ってしまうと、なし崩し的なドル安が進行する危険性もある。
本日は米経済指標として、6月のコンファレンス・ボード消費者信頼感指数や同リッチモンド連銀製造業指数などが発表される予定となっている。またクックFRB理事やボウマンFRB理事の講演も実施される見込みで、重ねて注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは158.90-160.00円。ドル高・円安方向は、昨日も到達できなかった160円が引き続き抵抗として寄与。上抜けると年初来高値160.22円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京安値の159.20円レベルが最初のサポート。ただ、仮に下回っても基本的には底堅そうで、158.70円前後はかなり強いサポートか。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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