ドル高基調継続も上値重く保ち合いか
〇本日のドル円、157.35-40で寄り付いたのち、当初はドル買い先行
〇日中高値157.65レベルへと小幅に値を上げるも続かず、16時現在はオープンレベルに回帰
〇ドル高基調そのものは変わらず、先週高値158.25をめぐる攻防にまずは注目
〇円買い介入警戒感が強いが、158.25をしっかり抜ければ再び160円台が視界内に
〇本日は米6月NY連銀製造業景況指数の発表に注意
〇ドル高・円安方向、本日東京高値157.65レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向、157円前後をめぐる攻防にまずは注目
〇欧米時間のドル円予想レンジ:156.90-158.00
<< 東京市場の動き >>
週明けの東京市場はレンジ取引。一時ドル高に振れる局面も見られたが続かなかった。
先週末は、イタリアでG7サミット。そしてそれに続けてスイスで「ウクライナ平和サミット」が開催された。一方、日本では支持率低迷で喘ぐ岸田内閣に対して、いよいよ政局の動きが本格してきた感があり思惑を呼んでいた。
そうした状況下、ドル/円は157.35-40円で寄り付いたのち、当初はドル買い先行。日中高値である157.65円レベルへと小幅に値を上げるも続かなかった。大幅安をたどった日経平均株価の動きをにらみつつ、一転して157.15-20円へと軟落。16時現在ではオープンレベルに回帰して欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「G7など国際会議」と「ロシア情勢」について。
前者は、開催されたG7は「500億ドルのロシア凍結資産のウクライナ支援活用を決定」したほか、「中国にロシアへの物資移転中止を要求」や「日本の処理水放出を支持」する内容が盛り込まれた。一方、平和サミットは声明で、「ウクライナを含むすべての国家の主権や領土一体性の原則を再確認し、核兵器による威嚇は許されないこと」などが明記されたものの、インドや南アフリカなど一部のグローバルサウスから支持を得られなかった。むしろ世界の亀裂が露呈した格好と言えるかもしれない。
対して後者は、前述したように平和サミットでロシア制裁などの歩調が揃わなかったが、当のロシアはプーチン氏が、いま獲得している以上の領土分割、ウクライナ領土の獲得を条件にした「和平案」を提示したとして物議を醸す。実際、米副大統領からは「プーチン氏が求めているのは交渉ではなく降伏」、英首相も「プーチン氏は公正な平和に関心がない」−−などと強く批判していたようだ。なお、そうしたなかロシア戦闘機が、NATOに加盟したスウェーデン領空を侵犯したと伝えられており、あわや一触即発といった様相も。
<< 欧米市場の見通し >>
先週はドル/円が157円台から155円台へと振り落とされる局面も見られたが、終わってみれば行って来い。157円台へと回帰して週明けを迎えている。そして本日東京も157円台での一進一退。つまりドル高基調そのものは変わっていないとみられ、先週高値158.25円をめぐる攻防にまずは注目だ。円買い介入警戒感が強いものの、しっかり抜ければ再び160円台乗せが視界内に。
注目の日米金融政策は、ともに先週発表された。米国ついては予想以上の強気、「年内利下げは1回」との見通しがコンセンサスとなっているが、先週など最近発表される米指標がおおむね冴えない内容となっていることは少し気掛かりだ。いずれにしても、今週も発表される米指標の一喜一憂する展開には注意が必要かもしれない。また、そうしたなか発表される豪州や英国、スイスなどによる金融政策の発表にも一応の注意を有する。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は上値も重い状況だが下値もだいぶ切り上がってきた感がある。時間足など短期のチャートを見ると157円、156円半ばと50銭刻みでサポートが位置しているようだ。円買い介入でも観測されない限り、大崩れは予想しにくい。
しかし、上値も158円台からはとくに重く、今年4月に一度示現している160円は近くて遠いイメージも。到達は容易でなさそうだ。
本日は米経済指標として、6月のNY連銀製造業景況指数が発表される予定となっている。先週は5月の消費者物価指数など発表された米指標が冴えないものが多かっただけに、本日も予断を許さない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは156.90-158.00円。ドル高・円安方向は、本日東京高値157.65円レベルが最初の抵抗。上抜けると158円台乗せも否定できない。
対するドル安・円高方向は、157円前後をめぐる攻防にまずは注目。割り込んでも移動平均の21日線が156円台後半まで切り上がっており、下値を支えそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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