ドル円157円台前半、米景況感改善で157円台足場固め
29日午前の東京市場でドル円は底堅い動き。朝方157.17レベルで取引の始まったドル円は、早朝に当面の節目と見られていた157.20を突破。昨晩急上昇した米長期金利が時間外でも上昇を継続し、一時米10年債利回りで4.56%に接近する動きとなったことから、ドル円も更に157.40まで上値を伸ばしました。東京時間正午現在は157.30での取引です。
日経平均株価は、米エヌビディア株の連日の上昇に、朝方は半導体関連株が買われ、上げ幅は一時200円を超えました。しかし、業種によって高安まちまちの動きとなったことや、半導体関連株にも利食い売りが出た事、本邦10年物国債利回りが1.06%台に乗せ、本日も12年ぶり高水準を更新したこと等が嫌気されて上げ幅を縮小。65円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では発表された4月米消費者信頼感指数が予想外に改善して(前回97.5、事前予想97.0に対し102.0)節目の100も回復したことから、米長期金利が急上昇。その後ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が追加利上げの可能性も排除しないと発言したこともあり、ドル円は海外序盤の156円台半ばからNY終盤にかけ157.20まで上昇し、そのまま高値圏で東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、4/29高値160.17からの下落の61.8%戻し157.00をクリアに上抜けつつあり、同76.4%戻しの158.20レベルを目指す動きです。
景況感の予想外の強さから、目先の米利下げ観測が後退、米金利上昇、ドル円上昇とつながっているため、今回はあくまでファンダメンタルズに沿った為替の動きと言わざるを得ない状況であり、この水準での政府・日銀による介入実施は難しいものと考えられます。一方で週末に発表され、横ばいが予想されている米4月PCEコアデフレーターが下ブレる場合には、ドル円が反落する可能性も警戒され、今のところドル買いが加速する感じもありません。週末まではじりじりと上値を探りつつも、様子見気分の強い状況が継続しそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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