東京市場のドルは155円70銭まで上昇、ドルじり高の展開は継続か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、155円台半ばからやや買われ、155円70銭まで上昇した。
昨晩の海外時間では、米連邦準備制度理事会(FRB)が当面現行の金利を据え置くとの見方に長期金利上昇に伴うドル買いがやや優勢に。コリンズ・ボストン連銀総裁は、インフレの目標達成で従来予想されていた以上の時間を要する可能性を指摘。より確実になるまで現行金利を維持するべきだ、との発言を受けてドルは堅調推移となった。
また、イエレン財務長官の介入に関する考えや、日銀の植田総裁が追加利上げに慎重との見方も意識されて、日本当局の介入警戒感が緩和し円売りが若干だが再開した様子。ドルは155円台半ばでのしっかりとなった。
東京時間では、目立った売買材料が観測されないなか、155円台半ばから後半での堅調推移となった。14時に発表された3月の景気先行指数(速報値)は、111.4と市場予想(111.0)は上回ったが、前回(112.1)比ではさえない結果となったことで、材料視はされなかった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:155円59銭
高値:155円70銭
安値:155円16銭
終値:155円62銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:167円25銭
高値:167円27銭
安値:166円75銭
終値:167円20銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:102円39銭
高値:102円47銭
安値:102円06銭
終値:102円35銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:194円45銭
高値:194円48銭
安値:193円85銭
終値:194円38銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38242円92銭
高値:38429円81銭
安値:38072円24銭
終値:38073円98銭(前日比−128円39銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁が講演
20時00分、英、英中銀政策金利、前回:5.25%、市場予想:5.25%
20時30分、英、ベイリー英中銀総裁の記者会見
21時15分、欧、チポローネECB理事が講演
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:20.8万件、市場予想:21.0万件
27時00分、米、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁が討論会に参加
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
日足チャートでは、本日を含め4営業日連続で陽線を残しており、3日の151円台以降、順調なリバウンドが続いている。強いドル買いや円売りは入っていないことから、小さな陽線が連発しているが、目先のターゲットである156円台を意識した反発は継続と考える。
市場では、15日の米4月消費者物価指数(CPI)に対する関心が高まっており、積極的な売買は手控えられている様子だ。足元の米CPIは、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアの前月比の伸びが 3 ヵ月連続で+0.3%台後半、年率に換算すると+4%台と、FRBの物価目標である前年比+2%を大きく上回って推移している。仮に市場予想(前月比+0.3%)を上振れた際には、4.5%前後で落ち着いている米10年債利回りは再度上昇基調を強めるだろう。
一方、市場予想通り前月比+0.2%台後半−0.3%台前半の伸びに鈍化した場合、米4月雇用統計の結果と合わせて、利下げ開始の後ずれ観測や年内ゼロ利下げ観測などが後退し、米10年債利回りは下落傾向を強める可能性もある。
政府・日銀による円買い介入への警戒が残っていることから、日々の値動は小さい。ただ、小さな陽線に留まっているものの、介入によって日米金利差は縮小することはないことで、介入の影響力を限定的とみる市場関係者は多い。来週15日の米4月CPIまでじりじりとしたドル反発は続くと考える。
今晩の海外時間もドルじり高を想定する。上値メドは156円20銭、下値メドは155円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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