月末実需のドル買い等に、介入が疑われるポイント157円に再び接近
30日午前の東京市場でドル円はじりじりと値を戻す動き。朝方156.34レベルで取引の始まったドル円は、序盤156円台前半でもみ合いとなりましたが、月末の実需とみられるドル買いに、仲値公表にかけて156.80台まで値を伸ばしました。その後も、一時156.99をつける等上値試しが続き、東京時間正午現在は156.74レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩米市場で主要株価指数が上昇した流れを受けて買いが先行。円安進行も好感され、輸出関連株等中心にほぼ全業種で上げました。上げ幅は一時600円を超えましたが、前場終盤はやや戻し、524円高で午前の取引を終了しています。
ドル円は昨日、本邦祝日の薄いアジア市場が狙われた形で、前週末海外高値ヒットをトリガーに、160.17まで急伸しましたが、90年4月高値160.20にわずかに届かずに反落。その後は数次にわたるドル売り介入と思しき動きに、一時154.54まで急落しました。下落後はじりじりと値を戻す動きが海外時間で続きましたが、156.89までで反落し、156.34で東京時間につないでいます。
テクニカルには、昨日の安値154.54が今年3月中旬からの中期上昇トレンドの下限とほぼ一致していいます。トレンド下限は本日154.76レベルに上昇。強力な押し下げ介入等がない限りは、同ラインが当面のドル円の下値目途とみてよさそうです。一方上値は、本日午前中の動きを見る限り、昨日夕刻の2段目の下げの起点となった157円近辺が意識されている模様です。
市場は本日、明日と開催される米国FOMCの結果待ち。一旦160円が上限として見えたことで、ドル円は、今日のところは様子見気分の強い、比較的落ち着いた動きとなりそうです。ただ、明後日未明結果公表のFOMCは、最近の各インフレ指標の強さから、ハト派な内容は予想しにくい状況です。そのため、結果公表、パウエル議長会見等のタイミングで再びドル買いが強まる可能性は高く、そこからが、市場と当局のドル円攻防の本番となりそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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