ドル円午前の高値154.84、高値圏でのもみあい継続
23日午前の東京市場でドル円は、高値圏でのもみ合い。朝方154.84と、昨晩更新した年初来高値154.85に近い水準で取引の始まったドル円は、序盤は高値圏でもみ合いました。その後、参議院の財政金融委員会で為替介入に関し質問された鈴木財務大臣が、先週の日米韓財務相会談、G20、G7財務相・中央銀行総裁会議等の結果を踏まえ、「適切な対応につながる環境が整ったと捉えられてもいい」と答弁したことから、10時過ぎに154.66まで小幅反落する場面もありましたが、底堅く、東京時間正午現在は154.75レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩米市場で好調な米指標や、中東情勢緊迫化のリスクが後退したこと等から、ナスダック総合指数はじめ主要株価指数が上昇した流れを受け、買いが先行。円安も好感され、序盤の上げ幅は300円を超えました。しかしその後は利食い売り優勢となり徐々に上げ幅を縮小、11時前後には一時前日比マイナス圏に転じるも切り返し、99円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では中東におけるイラン、イスラエル間の全面戦争リスクが後退したことから、リスク回避の円買いの動きが弱まるとともに、発表された3月のシカゴ連銀全米活動指数が市場予想を上回ったこと等からドル円は米国時間午後にかけ154.85の高値をつけ、節目の155円にさらに接近しました。その後も高値圏でもみ合いながらも底堅く、154.84で取引を終えています。
テクニカルにはドル円は、昨晩も1990年来の円安水準を更新、強いドル買い地合いが続きます。サポートは153.72付近を上昇中の転換線、その約1円下の152.80付近を転換線とほぼ平行に上昇中の21日移動平均線等。
ドル円は特段の新規材料がない限り、このまま介入を警戒しつつ節目の155円を目指す動きとなりそうです。ただ、今週末に発表される米PCEコアデフレーターが強かった場合等、ドル円がさらに急伸する場面では、さすがに水準的にも、各国への根回しの面からも。為替介入の機が熟したとみなされ、実弾介入が実施される可能性が高く、数円規模の急落に警戒が必要です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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