ドル円 売買交錯、151円台での強保ち合い継続か(4/3夕)

東京市場は揉み合い。151円半ば挟み、30ポイント足らずの値動きで引き続き方向性は乏しかった。

ドル円 売買交錯、151円台での強保ち合い継続か(4/3夕)

売買交錯、151円台での強保ち合い継続か

〇東京市場のドル円、手控えムード強く151円半ば挟み30ポイント足らずの値動き
〇週末の米雇用統計がレンジブレークに向けたターニングポイントとなるか
〇本日、3月ADP雇用統計やISM非製造業総合指数などの米経済指標が発表予定
〇ドル高円安方向、昨日高値151.80が最初の抵抗。抜けると直近高値151.97、152円が意識される
〇ドル安円高方向、本日東京安値も位置する151円半ば巡る攻防に注目。151円レベルではかなり底堅い
〇欧米時間のドル円予想レンジ:151.20-152.10

<< 東京市場の動き >>

東京市場は揉み合い。151円半ば挟み、30ポイント足らずの値動きで引き続き方向性は乏しかった。

ドル/円は151.55円前後で寄り付いたものの、当局の円買い介入警戒などもあり、上下ともに動きにくい。大幅安でスタートした日経平均株価の動きを横目ににらみつつ、為替市場は全般的に手控えムードが強かった。16時現在では151.65-70円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「台湾地震」と「中国情勢」について。
前者は、為替市場における影響こそ結果として限られたが、「台湾で過去25年間での最大級、M7.4の地震が発生した」として一時話題に。日本でも沖縄県に津波警報が発令され、民放各局のテレビ番組が関連報道一色になるなど、プチパニック的な動きも観測されていた。現在のところ小康を保っているようだが、日本の東日本大震災や能登半島地震を持ち出すまでもなく、今後も大きな余震などには注意が必要だ。なお、この件について岸田首相から早々にお見舞いコメントが発せられている。

対して後者は、大きく2つに分類され、うちひとつは以前から危機が取り沙汰されている不動産セクターをめぐる醜聞報道などが目に付いたこと。たとえば、同業大手の万科集団に「脱税やマネロン疑惑」が浮上し、株価が13%超となる急落をたどったうえ、経営再建中の碧桂園は3月販売額について「83%減」と発表し物議を醸していたようだ。
一方、そうしたなか積極的な外交姿勢も取り沙汰されており、幾つか例を挙げると李強首相がインドネシア次期大統領のプラボウォ国防相と北京で会談したほか、政府の台湾政策担当トップによる台湾前総統との会談も観測されていた。さらに、米中首脳が電話会談を実施したと伝えられるほか、米財務省はイエレン財務長官が3-9日に中国を訪問すると発表されている。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は151円台での一進一退がいまだ続く。底堅いが上値も重いという状況に変化はみられない。いましばらくは、そんなレンジ取引が続くといった見方も少なくないが、週末に注目の米雇用統計発表を控えていることで、そのあたりがレンジブレークに向けたひとつのターニングポイントとなる可能性もある。鈴木財務相は先週、「為替の防衛ラインはない」と発言したが、これが事実であるのか152円の壁を試すような展開があっても不思議はないのかもしれない。
週初に発表された米ISM指数は好数字だったが、昨日の米耐久財受注は予想を下回った。さらに、クリーブランド連銀総裁からは「雇用の伸びは鈍化し、失業率は若干上昇すると予想」、「6月利下げの可能性は排除したくない」とした弱気コメントも聞かれていた。わずかだが再び弱気派が勢いを得つつある感もあるだけに、本日以降発表される米指標や要人発言も予断を許さず。弱めの米指標発表などが続ければ、ドル売りに弾みが付く可能性も。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は相変わらず151円台での一進一退をたどっており、まずは足もとの膠着相場をどちらの方向に抜けていくのか注目だ。足もとは152円レベルをある種のシーリングと捉えている市場筋が多く、超えていくようだと当局の円買い介入不可避との見方が優勢だが果たして。対して下値も151円レベルがかなり堅いだけでなく、割り込んでも3月21日安値150.27円や、移動平均の21日線も近い150円前後では下げ止まる見通しだ。

本日は米経済指標として、3月のADP雇用統計や同ISM非製造業総合指数などが発表される予定となっている。また、パウエルFRB議長の講演なども予定されており、こちらも場合によっては市場の波乱要因となりかねない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは151.20-152.10円。ドル高・円安方向は昨日高値151.80円が最初の抵抗。抜けると直近高値151.97円、そして152円が意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値も位置する151円半ばをめぐる攻防にまず注目。割り込んでも151円レベルではかなり底堅そうで、大崩れは基本予想できない。

売買交錯、151円台での強保ち合い継続か

ドル円日足


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