東京市場のドルは148円台半ばで買い一服、中銀イベント前で様子見か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、連合の2024年春闘第一回回答集計結果の公表を前に一段のドル買いは手控えられた。
昨晩の海外時間では、日銀会合にてマイナス金利解除で調整との報道で一時円買いが強まったが、米2月生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回りインフレの根強さが証明されたほか、週次新規失業保険申請件数が予想外に減少し労働市場の底堅さが示された。
堅調な米経済が確認できたことから、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が後退し、米10年国債利回りは4.29%台まで上昇。ドル買いが強まり148円台まで上昇した。
東京時間では、ドルは148円66銭まで買われる場面が見られたものの、連合が発表する2024年春闘の第一回回答集計結果の公表を前に一段のドル買いは手控えられた。買い一巡後は148円台前半でのもみ合いとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:148円25銭
高値:148円66銭
安値:148円25銭
終値:148円32銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円36銭
高値:161円67銭
安値:161円24銭
終値:161円33銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円53銭
高値:97円62銭
安値:97円33銭
終値:97円42銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:189円04銭
高値:189円28銭
安値:188円85銭
終値:188円94銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38548円16銭
高値:38808円68銭
安値:38519円94銭
終値:38707円64銭(前日比−99円74銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時15分、欧、パネット・イタリア中銀総裁が講演
18時35分、欧、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁が会議出席
21時30分、米、3月ニューヨーク連銀製造業景気指数、前回:−2.4、市場予想:−8.2
22時15分、米、2月鉱工業生産指数(前月比)、前回:−0.1%、市場予想:0.0%
22時15分、米、2月鉱工業生産指数(設備稼働率)、前回:78.5%、市場予想:78.4%
22時30分、欧、レーンECBチーフエコノミストが講演
23時00分、米、3月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)、前回:76.9、市場予想:77.1
日銀がブラックアウト期間入り(19日まで金融政策に関する発言自粛)
9日からFRBブラックアウト期間入り(21日まで金融政策に関する発言自粛)
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析など】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限手前から反発しており、100日移動平均線を上回った後、転換線や基準線が位置する148円60銭水準で反発一服となっている。今後、切り上がっていく雲上限をサポートとして意識できるか注目だ。
来週の中銀イベントを控え、100日移動平均線水準でのもみ合いを想定していたが、想定外に2月PPIが強かったので148円台半ばまでドルは上昇した。
さすがに、今晩の海外時間こそは、日足の一目均衡表の転換線、基準線が壁となって様子見ムードが強まると想定する。この壁も上回ってしまうと、20日移動平均線が位置する149円40銭水準まで一気に戻してしまうこととなる。これだけ注目される中銀イベントを前に投機筋が円売りポジションを積み上げることは無いと考えるので、さすがにそこまでの反発は無いだろう。
2月から3月にかけての米経済指標の強さを受けて、20日(東京時間は21日未明)に発表されるドットチャート、FOMC声明及びパウエルFRB議長の記者会見において、2024年利下げ見通しが変更される可能性は十分ある。仮に0.75%利下げ(3回利下げ)見通しが0.50%見通しに修正された場合、ドル買いの材料となるだろう。ドルが再び150円台を試す展開となるには、FRBの金利見通しの変更がマストと考える。
今晩の海外時間はドル買い一服を想定。上値メドは148円50銭、下値メドは147円70銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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