東京市場のドルは150円でのこう着継続、29日のPCEデフレータ発表まで様子見か(24/2/26)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、こう着感が強い地合いとなり、150円台での小動きとなった。

東京市場のドルは150円でのこう着継続、29日のPCEデフレータ発表まで様子見か(24/2/26)

東京市場のドルは150円でのこう着継続、29日のPCEデフレータ発表まで様子見か

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、こう着感が強い地合いとなり、150円台での小動きとなった。

先週末の海外時間では、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が利下げを巡り、1月の消費者物価指数(CPI)の予想を上回る結果が利下げ開始時期の判断に慎重な姿勢で臨む理由となると、慎重な姿勢を示したため、ドルは堅調に推移した。

ただ、ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁も含め全FRB高官は利下げに慎重ながら、引き続き年内の利下げ開始を見込んでいることが明らかになったことで、長期金利はやや低下。ドルの上値も限定的となった。

東京時間は、上下の値幅が30銭未満とこう着の強い地合いとなった。株式市場では、日経平均が連日で史上最高値を更新したが、為替市場への影響は限定的。時間外の米10年債利回りも4.2%台で推移しており目立った動きは観測されなかった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:150円44銭
高値:150円57銭
安値:150円29銭
終値:150円43銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:162円81銭
高値:162円93銭
安値:162円56銭
終値:162円82銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:98円75銭
高値:98円84銭
安値:98円46銭
終値:98円62銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:190円68銭
高値:190円80銭
安値:190円34銭
終値:190円56銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:39320円64銭
高値:39388円08銭
安値:39181円03銭
終値:39233円71銭(前日比+135円03銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時00分、欧、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁が講演
20時30分、欧、ストゥルナス・ギリシャ中銀総裁が講演
24時00分、米、1月新築住宅販売件数、前回:66.4万件、市場予想:68.5万件
25時00分、欧、ラガルドECB総裁がECB年次報告書に関する討論会に出席

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、日足の一目均衡表を上放れているが、151円手前では上値が重くなっており、転換線がほぼ追い付いている。一日の値幅も小さくなっており方向感に乏しい状況だが、下を試すような雰囲気は感じられない。

市場は上下どちらに動こうか、決めかねているような状況が続いている。目先のイベントとしては、29日に発表される1月個人消費支出PCE価格指数(PCEデフレータ)辺りが大きな材料となりそうだ。同指数はFRBが重要視しているインフレ指標の一つであるため、関心は非常に高い。

食品とエネルギーを除いたPCEデフレータのコア指数は、前月比0.5%上昇が見込まれている。上昇率自体は低下傾向にあるが、昨年12月(同0.2%上昇)に続き1月も前月比では上昇するとの見通しだ。2月は、1月消費者物価指数、生産者物価指数ともに市場予想を上回る強い数字となったことから、PCEデフレータも上振れる可能性があり、「強いインフレ指標→追加の利上げ観測再浮上→10年債利回り上昇→ドル高」というシナリオは考えられる。

一方、米金利上昇は米国株へのネガティブ材料と捉えられることから、巡り巡って日本株式市場にもマイナスの材料となってしまう。国内では、少額投資非課税制度(NISA)が影響して、為替よりも史上最高値を更新している日経平均や海外株に関心が向かっている。ドルがこう着なので仕方ないが、「ドル高・円安で輸出関連は買われても、米国株安で日本株は弱い」という局面は頭の片隅に置いておきたい。

なお、29日の東京時間には、日本銀行の高田創審議員の講演が予定されている。内田日銀副総裁、植田日銀総裁と同じ「ハト派」スタンスの発言に留まるとの見方だが、「経済指標次第だが、年内の複数回の利上げもありうる」といった楽観論が強まっている市場に少し刺激を与えるような発言があった場合は、為替市場、債券市場、株式市場ともに乱高下するだろう。

今晩の海外時間は、引き続きこう着相場を想定する。今晩の上値メドは150円70銭、下値メドは150円00銭とする。

東京市場のドルは150円でのこう着継続、29日のPCEデフレータ発表まで様子見か

ドル円日足

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