動意づくか、米FOMC議事要旨公表に注目
〇東京市場のドル円、149.85-150.10の25ポイント程度の値動きに留まり売買は総じて手控えムード
〇当局による円安けん制が警戒されるが、ドル円の強保ち合いは基本的に続く見込み
〇短期的に円ショートの積み上がりを懸念する声もあり、2/15安値149.53を下回ると予想外の深押しも
〇本日はFOMC議事要旨の公表に要注視
〇ドル高円安方向、昨日高値150.44が最初の抵抗。抜ければ150.88が意識される
〇ドル安円高方向、149.69めぐる攻防にまずは注目。下回ると2/15安値149.53がターゲット
〇欧米時間のドル円予想レンジ、149.60-150.60
<< 東京市場の動き >>
東京市場はほぼ横這い推移。150円挟み、30ポイントにも満たない凪相場だった。
ドル/円は150円前後で寄り付いたものの、売買は総じて手控えムード。実際、値動きは149.85-150.10円といった25ポイントほどにとどまった。前日からの流れで時間外取引となる米金利情勢や、日経平均株価の動きが注視されていたが、それらを受けた積極的な動意は結局見送られている。また、ドルの高値圏ではあるものの、日本の当局者から円安けん制発言もとくには聞かれなかったようだ。16時現在では150.05円前後で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「中国情勢」と「ガザ情勢」について。
前者は、中国当局に当たる証監会が18-19日に機関投資家らとのセミナーを実施。そののち「市場参加者からのあらゆる提案や批判に耳を傾け、その懸念に速やかに対処する」と表明したものの、具体的な対応策はなし。したがって株価など金融市場全般が引き続き冴えないなか、人民日報は「共産党が金融機関に党の価値観に従うよう指示した」と報道。またロイターは、中国の主要国有銀行が20日、「国内市場でドル売りを実施しているもようだ」と伝えていた。しかし、力業ともいえる価格維持策で、いずれも抜本的な対応策ではない。効果の持続性に疑問を抱く向きも少なくないようだ。
対して後者は、国連安全保障理事会が、パレスチナ自治区ガザでの「人道的な即時停戦」を求める決議案を採決にかけたものの、米国が拒否権を行使したことで否決された。全15理事国中、反対は米国のみ。米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は、決議案反対の理由について、「人質解放に向けた交渉を危険にさらす可能性がある」と指摘している。そうしたなか、中国はここぞとばかりに米国を攻撃。新華社が「即時人道停戦を求めた米国の決議案拒否権行使に強い失望を表明した」と報じていた。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は、16日と19日にドルが下げ止まった149.80-90円を一時下回るも底堅い。安値は149.69円までで大崩れするには至らなかった。ドルはそののち本日東京時間も底堅く推移しており、基調そのものにまったく変化はうかがえない。このあとも、当局による円安けん制の動きなどが警戒されるなか、ドル/円の強保ち合いは基本的に続く見込みだ。
市場は引き続き日米金融政策を注視しており、発表される米経済指標や要人発言に一喜一憂する展開か。そうした意味では本日NY時間に発表される米FOMCの議事要旨公開が要注意だろう。市場では「3月の米利下げは見送り」との見方が市場では有力だが、果たして議事要旨における見解は如何に。予想と異なる「サプライズ」となった場合は、荒っぽい変動をたどる可能性もある。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は短期的に形成していた1.2円ほどのレンジを下放れたが、最終的には回帰。レンジを多少広げただけで、150円を中心とした一進一退という状況は変わっていないようだ。とは言え、中期的な方向性はともかくとして、短期的には円ショートの積み上がりを懸念し、再び調整的なドル安進行を予想する声も少なくなかった。そうしたなか、15日安値の149.53円を下回るようだと予想外の深押しも。
本日は米経済指標として、MBA住宅ローン申請指数などが発表されるものの、正直関心はあまり高くない。しかし、2月1日未明に結果が発表されたFOMCの議事要旨が公表される予定で、こちらは注視されているようだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.60-150.60円。ドル高・円安方向は昨日高値150.44円が最初の抵抗で、抜ければ150.88円が意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、同じく昨日記録した149.69円をめぐる攻防にまずは注目。下回ると15日安値149.53円がターゲットに。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2024.11.22
ドル円見通し 21日夜からの反落で一時154円割る、日銀総裁は12月利上げの可能性排除せず(24/11/22)
ドル円は21日深夜には153.90円まで安値を切り下げた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.22
ドル円、下落後に反発するなど底堅い動き。上昇トレンドの継続を想定(11/22朝)
21日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.02.22
ドル円、150円前半で底堅い動き。米FOMC議事要旨は早期利下げへの慎重姿勢を崩さず(2/22朝)
21日(水)のドル円相場は上昇後に反落。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.02.21
東京市場ドルは150円水準でのもみ合い、FOMC議事要旨よりバーキン総裁発言に注目(24/2/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公表前に様子見ムードが強まり、150円水準でのもみ合いが続いた。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。