東京市場ドル150円水準でのもみ合い、FOMC議事要旨よりバーキン総裁発言に注目
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公表前に様子見ムードが強まり、150円水準でのもみ合いが続いた。
昨晩の海外時間では、米1月景気先行指数が予想外に悪化したほか、2月フィラデルフィア連銀非製造業活動も悪化したため、米10年債利回りが4.24%台まで低下。長期金利低下に伴うドル売りが優勢となった。
東京時間では、株式市場が米半導体大手エヌビディアの決算発表前でやや売り優勢の地合いとなるなか、ドルはFOMC議事要旨発表を前に様子見ムードが強く小動き推移となった。なお、朝方に1月の貿易収支が1兆7583億円の赤字と市場予想1兆9200億円の赤字よりも赤字幅縮小となったが、為替市場への影響は限定的。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円94銭
高値:150円10銭
安値:149円85銭
終値:149円99銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:162円09銭
高値:162円28銭
安値:162円04銭
終値:162円23銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:98円19銭
高値:98円56銭
安値:98円19銭
終値:98円54銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:189円30銭
高値:189円53銭
安値:189円22銭
終値:189円49銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38191円97銭
高値:38339円70銭
安値:38095円15銭
終値:38262円16銭(前日比−101円45銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
22時00分、米、ボスティック・アトランタ連銀総裁がイベント挨拶
23時10分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁がインタビューに応じる
24時00分、欧、2月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)、前回:−16.1、市場予想:−15.8
28時00分、米、FOMC議事要旨(1月30日―31日開催)
31時30分、米、コリンズ・ボストン連銀総裁がイベント講演
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、雲上限を明確に上放れたほか、遅行スパンも雲を上抜けている。基準線も100日移動平均線を上抜くなどトレンドは非常に強かったが、9日移動平均線や転換線が追い付いており、日柄調整が続いている。
昨年11月以来の151円台を射程に捉えた格好だが、この水準より上は、政府・日銀による為替介入警戒が一気に高まることから必然的に上値は重くなる。短期的なトレンドは強いが、為替水準が強く意識されて方向感には乏しい。
今晩の為替市場は、FOMC議事要旨を、米国株式市場では、米半導体大手エヌビディアの決算発表をそれぞれ控えていることから発表まで方向感はつかみにくい。もっとも、前回のFOMC後に、米雇用統計と米消費者物価指数の市場予想上振れが発表されたことから、1月末のFOMC議事要旨を重要視する声は少ない。
それよりも今晩は3名の各連銀総裁の講演等が予定されていることから、要人発言に注目したい。コリンズ・ボストン連銀総裁は金融政策に関する発言は予定されていない講演のため、ボスティック・アトランタ連銀総裁とバーキン・リッチモンド連銀総裁に関心が向かおう。
とりわけ、2月12日、バーキン総裁は「インフレ圧力が終わったと考えるのは時期尚早」と話し「この段階で勝利を宣言するのはかなり大胆に思える」「13日に発表される最新のインフレデータを検証するつもりだ」と続けた。発言内容にある「最新のインフレデータ」である1月CPIは市場予想を上回る強い数字となったことから、バーキン総裁から「ややタカ派」な発言が出る可能性がある。
今晩の海外時間では、要人発言を受けてやや買われる展開を想定する。上値メドは150円70銭、下値メドは149円80銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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