週明け伊国民投票に要注意(週報2016年12月第1週)

週明け早朝から、4日実施のイタリアにおける憲法改正を問う国民投票の結果が波乱材料となります。

週明け伊国民投票に要注意(週報2016年12月第1週)

ドル円:11月28日からの先週

ドル円は、米利上げ期待でドル高地合い継続の週でした。
30日のOPEC総会への警戒感からリスク・オフの円買いで111.36まで下落した後、OPEC総会ではまさかの減産合意となり、リスク・オンのドル高となり114.82まで上昇しました。

11月28日は、東京時間早朝は先週引けの113.06からギャップダウンの112.75ではじまり、そのままドル売りの勢いが強く28日安値の111.36まで売られました。背景は今月末開催のOPEC総会での減産合意への不透明感から原油安となり、日経平均株価も下落一時158円安、米国10年債利回りが2.34%台から2.31%台まで低下で、ドル売り・円買いが強まったためです。
海外時間に入り株価も持ち直し112.80付近まで反発した後、、111.95で引けました。

11月29日は、昨日引けの111.94ではじまり、直後に111.61まで下押ししましたが、昨日の安値111.35を下抜けられなかったことで、
一時113.34まで上昇後、112.27へ反落し112.39で引けました。今日の行って来いの動きには、さして大きなニュースがあったわけでもなのですが、安値・高値ともに徐々にレートを切り上げてきていました。

11月30日は、OPEC総会で減産が合意され、原油高・株高が進行、市場はリスク・オンの買い優勢になりました。
米長期金利が2.28%台から2.31%台へ大幅上昇で、一時114.54まで上伸し114.45で引けました。1日でみると東京朝方の112.05から114.54までの上昇でおよそ2.50もの円安でした。

1日は、前日の引け114.45で始まり、直後に一時1日の高値の114.82と2月16日以来の高値を更新。 昨日のOPEC減産合意で、原油高、欧米株高、米長期金利上昇、それでドル買い・円売りの流れが継続。しかし、日経平均株価が一時437円高なるも、その後その204円高まで縮小でいて引け、ドル売り・円買いになり113.83まで下落して114.11で引けました。

2日は、11月米雇用統計の発表後、荒い値動きでした。
前日引けの114.09で始まり、発表前東京時間は2日高値114.20から一時113.58まで下落した後、再び114絡みに戻して推移。
11月米雇用統計は失業率が4.6%と市場予想の4.9%より強かった一方で、非農業部門雇用者数が前月比17万8000人増と予想の前月比18万人増を下回り、平均時給も前月比0.1%減と予想の前月比0.2%増に反して減少で、発表直後は米長期金利の低下につれて113.42と本日安値を更新。引けにかけても戻りは鈍く113.53で引けました。

ドル円:12月5 日からの今週

ポイント:1.週明けイタリアでの国民投票の結果が明らかになるため要注意。
     2.FOMCの利上げ観測背景にドル買い優勢の中、FOMCの追加利上げは織り込み済み、焦点は2017年の利上げ時期

CME通貨先物ポジション状況:11月29日時点
   (11月29日)      (11月22日)      (11月15日)
円     ▲269            10900           20676
ユーロ  ▲119240       ▲119348        ▲119182
ポンド   ▲78135         ▲74318         ▲80313

シカゴIMM: 短期投機・投資家による円のネットポジションは、年初来で初めて売り持ちに転じました。一段の円の下落はより緩やかなペースになる可能性があります。
これまでのネット円い持ち最高水準は、2008年3月25日 +65,920、2004年2月6日 +64499、
過去最高ネット円売り持ち高は、2007年6月26日 -188,077

シカゴVIX指数:投資家の恐怖心理の度合いを示す指数、
14.12←14.07 VIX指数は上昇しての引け。前営業日終値を挟んでの推移で、方向感の見えにくい展開となった。
2016年最大は32.09、過去最大は2014年の31.06、過去最安は1993年の8.89、直近では2006年の9.39

反対に「可決」となれば、リスク・オンへと作用するでしょう。材料出尽くしともなり、円安・株高の再開やユーロ買戻しとなるでしょう。同時に否決となっても短期的な市場混乱の後、ECB等の政策対応が期待されたり、改めてドルへの資金集中によるドル高となる展開も予想されます。

続いて週明けからは、米FRB幹部(ダドリーNY、エバンズCHI、ブラードSTL各連銀)による講演が相次ぎます。先週末の米雇用統計などを踏まえ、改めて12月米利上げの可能性が示唆されるとドルが下支えさますが、12月米利上げについては、すでにほぼ織り込み済です。今後は来年以降の利上げペースが焦点となっていて、市場予想以上の利上げ回数が意識されてくると、先行き一段のドルの先高余地が広がっていく流れです。

オーダー/ポジション状況

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