ドル円 基本揉み合いのなか、ドルは東京で高値更新(2/5夕)

週明けの東京市場はレンジ取引。ややドル高に振れる局面も観測されたが、続かなかった。

ドル円 基本揉み合いのなか、ドルは東京で高値更新(2/5夕)

基本揉み合いのなか、ドルは東京で高値更新

〇本日ドル円、基本レンジ相場、一時148.80-85を示現するも続かず、16時現在148.30-35で推移
〇週末に米通貨当局者による早期利下げ期待後退に繋がる発言相次ぐ、今後も米指標や要人発言に要注目
〇本日発表の米1月ISM非製造業総合指数、非製造業PMI確報に要注意
〇次のテクニカルポイントは昨年11月高値151.92を起点とした下げ幅の76.4%戻し149.15-20
〇予想レンジは147.80-148.90、ドル高・円安方向は本日東京で示現した148.80-85が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、東京安値も近い148.20前後の攻防にまずは注目

<< 東京市場の動き >>

週明けの東京市場はレンジ取引。ややドル高に振れる局面も観測されたが、続かなかった。

先週末は、中国証監会が「市場の異常な変動を阻止する」などと表明したとして話題に。一方、米国では大統領選の民主党予備選でバイデン氏が勝利を収めたうえで、「トランプ氏を再び敗者に」と呼び掛けたことが物議を醸していたもよう。
そうした状況下、ドル/円は、148.35-40円で寄り付いたものの、基本は揉み合い。ただ、それでも途中148.80-85円まで小幅に値を上げ、直近の戻り高値を更新する局面も観測されたが続かず。そののち元の水準へと押し戻されている。株価や金利の動きなどに注目しつつもレンジ取引が続き、16時現在では寄り付きに近い148.30-35円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、この週末は現職・元職の米通貨当局者による関連発言が相次ぎ観測されていた。たとえば、元財務長官のサマーズ氏は「中立金利は上昇した可能性が高い」とコメント。それに対して、グールズビー・シカゴ連銀総裁は「利下げは今後数ヵ月の米経済指標をみて判断」、パウエルFRB議長は「利下げは3月に開始されない可能性がある」、ボウマンFRB理事「まだ利下げを検討すべき時期ではない」−−などと報じられている。トータルとすれば、やや強気ともいえる内容で、早期利下げ期待の後退に繋がる内容とも言えそうだ。

対して後者は、産経新聞が「中国、尖閣領空で自衛隊機に退去警告」と伝えるなど、日本や台湾に軍事的圧力を強めているとの報道が観測されるなか、経済や投資に関して興味深い報道も目に付いた。そのひとつが、前述した中国証監会による「市場の異常な変動を阻止する」との声明発表。また中国人民銀は、5日に適用された銀行預金準備率の0.5%引き下げにより、約1兆元(1390億4000万ドル)相当の長期資金が市場に放出されると発表していたようだ。一方、そうしたなかFOXニュースによると、トランプ前米大統領は、自身が大統領としてホワイトハウスに返り咲いた場合、中国からの輸入品には60%を超える関税を課す可能性があると述べたとされ思惑を呼んでいた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、本日東京時間に揉み合いながらも148.80-85円を一時示現し、1月19日高値をわずかながら更新している。リスクが引き続きドル高方向に高いことが示唆されたと言えるだろう。とは言え、日本当局の介入警戒感などもあったのか150円はおろか149円にさえとどかず。そののち小緩んでいることからすると、むしろ上値の重さが露呈されたといったドル弱気派の見方もある。いずれにしても次の一手、値の飛ぶ方向に注目だ。
先週に注目の米金融政策が発表され、早期利下げ観測は一旦後退した感があったものの、市場は発表された米経済指標や要人発言などをにらみ、その後も右往左往。本日も東京時間の早朝に、前述したパウエル発言「利下げは3月に開始されない可能性がある」が伝えられ、今度こそ勝負ありかと思われたのだが、依然として決定打には至らなかったようだ。このあとも米指標や要人発言に一喜一憂する展開か。そうした意味では、本日発表される1月のISM非製造業総合指数などには十分注意しておきたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は一時下回ると、今度は逆に抵抗になっていた感のあった移動平均における90日線などを再び上回る展開。また早ければ、今週末にも21日線と90日線がゴールデンクロスを達成するもようだ。そうしたことを勘案すると、基本的なリスクはドル高方向。ちなみに、つぎのテクニカルポイントは昨年11月高値151.92円を起点とした下げ幅の76.4%戻し149.15-20円。超えると、いよいよ150円台が視界内に。

本日は米経済指標として、1月の非製造業PMI確報や同ISM非製造業総合指数などが発表される予定となっている。改めて指摘するまでもなく、先週は週末の雇用統計を中心に発表された米経済指標が相場の波乱要因となっただけに、今週も予断を許さない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは147.80-148.90円。ドル高・円安方向は本日東京で示現した148.80-85円か最初の抵抗。抜けると、フィボナッチポイントの149.15-20円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京安値も近い148.20円前後の攻防にまずは注目。底堅いイメージだが、下回ると148円を下回り147円半ばに位置する90日線を意識した展開をたどる可能性もある。

基本揉み合いのなか、ドルは東京で高値更新

ドル円日足


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