米FOMCを注視、FRB議長発言内容は如何に!?
〇東京時間のドル円、一時147.20前後へ軟化するも寄り付きを超える逆行高、夕方一時147.85-90へ
〇日銀「主な意見」公表、金融正常化へ手応えを示す声も。出口への議論が本格化
〇本日のFOMC「金利据え置き」見通しが大勢。パウエル議長発言がハト派姿勢維持ならドル売り反応か
〇本日、1月ADP雇用統計やシカゴ購買部協会景気指数などの米経済指標が発表される予定
〇ドル高円安方向は1/29高値148.33が最初の抵抗。抜ければ148.80の前回高値がターゲット
〇ドル安円高方向、1/25以降割り込んでいない147円レベルを巡る攻防に注目。割り込むと146.65を意識
〇欧米時間のドル円予想レンジは146.80-148.30
<< 東京市場の動き >>
東京市場はドルが小高い。途中下値を試す局面も見られたが、切り返すと高値引けとなっている。
ドル/円は、147.60円レベルで寄り付いたのちドルはじり安推移。147.20円前後へと軟化したが、前日下値を下回ることはなく切り返しの動きに。その後は寄り付きを超える逆行高となり、夕方には一時147.85-90円へ。16時現在では、そのままドル高値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「中国外交」と「日銀金融姿勢」について。
前者は、不動産リスクが引き続き取り沙汰されるなか経済情勢も良くないとそこここで報じられる中国が、積極的に外交に動いていたとして一部で話題に。幾つか例を挙げると、孫外務次官がウクライナの駐中国大使と会談し、ロシアによるウクライナ侵攻について協議。またロシア外務省の発表によると、ラブロフ外相は中国の馬外務次官と会談したとされている。一方、それらとは別に米中が北京で初めての麻薬対策協議作業部会会合を開催したという。
対して後者は、今月22-23日に開催され「大規模な金融緩和策の維持」と発表された際の、発言内容などをまとめた「主な意見」が本日東京時間に公表された。それによると、政策委員から「マイナス金利解除を含めた政策修正の要件は満たされつつある」と金融正常化へ手応えを示す声も挙がったとされ、次回会合に向けた出口への議論が本格化しているようだ。さらに、今回の「主な意見」を受けて、債券市場では長期金利が上昇する局面も観測されていた。「3月にマイナス金利解除」説が再び有力視され、為替市場においても一段の円売りを抑える一因となる可能性がある。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は、引き続きレンジ取引。昨日から本日に掛けては147円台での往来相場で、方向性は依然として乏しかった。それを踏まえ、ドル/円は17日以降2週間程度も146.65-148.80円という2円強の値動きにとどまっている。いま少し続く可能性も否定はできないが、本日は米FOMCが結果を発表する予定で、こちらがレンジを放れる起爆剤になるとの声もあるようだ。上方向に放れれば150円、下方向なら145円が薄っすら視界内に。
関心を集めていた各国金融政策発表の掉尾を飾る格好で、本日米FOMCによる結果がいよいよ発表される。今回は「金利据え置き」との見通しが大勢で、原則としてサプライズも見込みにくい。しかし問題は先行きについて。先月会合ではパウエル議長の発言が「予想よりもハト派姿勢だった」との声も多く、それを踏襲したハト派姿勢が今月も維持されるとの予想も聞かれていた。仮に、その場合に市場はドル売り先行で反応しそうだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は前述したように過去2週間程度、146.65-148.80円という2円強のレンジにとどまっているが、期間を狭めれば形成レンジはさらに狭くなる。25日以降と考えれば147.08-148.33円と、わずか1.2円ほどしか動いていない。
市場では前者はともかく、後者は確実にレンジを本日中に放れると考えられており、問題はその方向だ。下方向に放れ146.65円も下回った方が、下落余地の広がることになりかねない。
本日は米経済指標として、1月のADP雇用統計や同シカゴ購買部協会景気指数などが発表される予定となっている。週末に発表される米雇用統計の露払い的なものとして注視している向きも少なくないようだ。ただ、本日のメインイベントはやはり米FOMC。本格的な動意はそれ以降か。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.80-148.30円。ドル高・円安方向は29日高値の148.33円が最初の抵抗。抜ければ148.80円の前回高値がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、先で取り上げた25日以降一度も割り込んでいない147円レベルをめぐる攻防にまずは注目だ。割り込むと146.65円が意識されそう。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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