東京市場のドルは147円台で推移、FOMC及び記者会見後も小動きの可能性も
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀が公表した1月会合の主な意見が想定よりも「タカ派」だったことから円が買われる場面も見られたが、積極的なドル売りは手控えられた。
昨晩の海外時間では、米11月S&PコアロジックCS20都市住宅価格指数が予想を下回ったため一時ドル売りが強まったが、米12月JOLT求人件数が902.6万人と市場予想(871.0万人)、前回(892.5万人)を上回ったほか、米1月消費者信頼感指数も114.8と市場予想(112.0)を上回り21年12月来の高水準となったため早期利下げ観測が後退し、米10年債利回りは一時4.1%台まで上昇、ドル買いが優勢となった。
東京時間では、日銀が公表した1月金融政策決定会合の主な意見が「タカ派」な内容だったことから円が買われる場面も見られたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を控えて、積極的なドル売りは見られず。円は売り戻された。なお、1月消費者態度指数は38.0と前回(37.2)、市場予想(37.9)とほぼ同じ水準だったほか、朝方発表された日本の12月鉱工業生産(速報値)は前年比−0.7%と市場予想(+1.4%)を大幅に下回ったが、影響は限定的。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円61銭
高値:147円82銭
安値:147円19銭
終値:147円72銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:160円07銭
高値:160円07銭
安値:159円64銭
終値:159円84銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円42銭
高値:97円45銭
安値:96円83銭
終値:97円00銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:187円47銭
高値:187円47銭
安値:186円92銭
終値:187円28銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:35747円89銭
高値:36292円53銭
安値:35704円58銭
終値:36286円71銭(前日比+220円85銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時55分、欧、1月ドイツ失業率、前回:5.9%、市場予想:5.9%
22時00分、欧、1月ドイツ消費者物価指数(速報)(前月比)、前回:0.1%、市場予想:0.2%
22時00分、欧、1月ドイツ消費者物価指数(速報)(前年比)、前回:3.7%、市場予想:3.1%
22時15分、米、1月ADP雇用者数、前回:16.4万人、市場予想:14.7万人
22時30分、米、第4四半期雇用コスト指数、前回:1.1%、市場予想:1.0%
23時45分、米、1月シカゴ購買部協会景気指数、前回:47.2、市場予想:48.2
24時30分、米、石油在庫統計(1月20日-26日)(原油在庫)、前回:−923.3万バレル
28時00分、米、FRB政策金利上限金利、前回:5.50%、市場予想:5.50%
28時00分、米、FRB政策金利下限金利、前回:5.25%、市場予想:5.25%
28時30分、米、パウエルFRB議長の記者会見
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、遅行スパンが実線を上抜いたほか、切り下がっていた雲上限も上抜けている。転換線も基準線を上抜いたことから、投資家のモメンタムは良好と言えよう。
一方、100日移動平均線をやや下回ったほか、一目均衡表の転換線を実線が下回ったことから、雲下限が位置する146円台半ば水準への調整が入ってもおかしくはない状況だ。今晩(東京時間2月1日4時)のFOMC声明およびパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見をきっかけにドル売りが入った場合の下値メドとして引き続き意識されよう。
今晩の海外時間は、22時台に雇用関連の重要経済指標の発表を控えているが、未明にFOMC声明とパウエルFRB議長の記者会見を控えていることから、FOMC声明までは方向感に乏しいと考える。東京時間もやや「往って来い」の形状だったことから、ポジションをどちらかに傾ける動きは限定的だ。
FOMC声明は、「利上げ」「利下げ」どちらも検討するといった、やや玉虫色の声明となりそうだ。つまりFOMC声明では方向感はつかめず、パウエルFRB議長の発言次第といったところか。「中立」から「ややタカ派」な発言に留まった場合、ドルは147円台後半から148円台前半の小動きとなろう。
「149円台に乗せるには材料難だが、週末の雇用統計を考えると、今、ドルを積極的に売る必要はない」というのが本日の展開か。上値メドは148円10銭、下値メドは146円80銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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