ドル円148円台前半、円長期金利上昇受け上値の重い展開
24日午前の東京市場でドル円は148円台前半で軟調推移。昨日の日銀政策決定会合の結果及び植田総裁の記者会見を受け、日本のゼロ金利政策解除が現実味を帯びてきているとの見方が広がり、円の長期金利が上昇。日本国債10年物利回りは前日の0.66%台に対し午前中0.72%台をつけています。これを受けてドル円は頭の重い展開となっており、朝方148.36レベルで取引の始まったドル円は、一時147.98まで下落。その後は148円近辺でもみ合いとなり、東京時間正午現在は148.12で取引されています。
日経平均株価は、昨晩米市場でNYダウが反落したこと等を受け売りが先行。ナスダック総合指数はプラス圏で引けたことから、半導体関連銘柄等には買いも入ったものの、上記の円長期金利の上昇も警戒され、利食い売りが優勢となりました。結局249円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では米長期金利の上昇等に、ドル円は米国時間に一時148.70まで上昇しました。その後は米長期金利が上げ幅を縮めたことで反落し、148.38レベルで取引を終えています。
テクニカルにはドル円は、昨日日銀植田総裁会見中の急落で、146.99の安値をつけ、一時的に90日移動平均線を割り込みましたが、その後の買い戻しで、再び同線をサポートとした148円台前半でのもみあいに戻っています。
日本の長期金利が日銀政策決定会合後に上昇に転じたことは、今後のドル円の行方を占ううえで大きな意味があるものと思われます。昨日の植田総裁記者会見では、能登半島地震の影響に対し、現時点で経済への重大な懸念は示されず、全般的には、大規模金融緩和策の転換に向けて確実に歩を進めている印象が残る内容となりました。今しばらく足下の円の長期金利動向を追う必要はありますが、国内の金融政策要因でのこれ以上の円安進行は想定しにくくなったものと考えられ、為替市場では、今後再び米国の金融政策をめぐる動きへ関心が集中することとなりそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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