本日も米指標に注目、連休前NY勢の動き注意
〇ドル円、145.30レベルで寄り付き144.80-145.40レンジでの往来相場、明確な方向性乏しい
〇昨日発表の12月米消費者物価指数は、事前予想を超える伸びを示しドルの買い要因に
〇昨日ドル円は1/5高値145.98を上抜けたがドル高基調続かず、しばらくはレンジ取引が続く可能性
〇本日は12月生産者物価指数が発表予定、好数字であればドルの支援要因となる可能性も
〇予想レンジは144.70-146.00、ドル高・円安方向は145円半ばが最初の抵抗か
〇ドル安・円高方向は、144.85レベルをめぐる攻防に注目
<< 東京市場の動き >>
東京市場は往来相場。引き続き堅調な本邦株価動向などをにらみつつも、為替の動意はやや鈍かった。
ドル/円は145.30円レベルで寄り付いたものの、基本はレンジ取引。145円挟み、144.80-145.40円といったレンジでの往来相場をたどっている。明確な方向性は乏しい。日経平均株価は本日も大幅に続伸するなど堅調推移をたどるも、為替市場の反応はいまひとつだった。16時現在では145.15-20円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、発表された米国の新規失業保険申請件数は予想よりも好数字となるなか、週間を通してもっとも注視されていた12月の米消費者物価指数は事前予想を超える伸びを示しドルの買い要因に。対円では145円台から146.40円レベルへ、一気に1円を超えるドル急騰をたどっていた。なお、そうしたなかクリーブランド連銀総裁から「3月は利下げ時期として早過ぎる」との発言が聞かれていたようだ。ただ、上昇していた米金利が落ち着きを取り戻すなか、明13日から15日に掛けて米国が3連休になることもあってか、そののちドル/円も急反落。「行って来い」の様相に。
対して後者は、ロシアとウクライナそれぞれによる発言が聞かれ思惑を呼んでいた。まずは、ウクライナ大統領から「停戦すればロシアが軍需物資を補給して有利になるだけ」との発言が聞かれたほか、「3月のロシア大統領選を前により大規模な軍事行動が予想される」との見通しも示されていたようだ。それに対して、ロシアサイドはメドベージェフ安全保障会議副議長(前大統領)が、「ウクライナがロシア国内のミサイル発射基地を攻撃すれば、核兵器で反撃する可能性がある」などと恫喝ともとれるコメントを発していたという。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日ドル/円は、先週末に示現した145.98円を上抜け。フィボナッチポイントの146.10円も一時超えたがドル高基調は続かず。NYクローズでは元のレンジに押し戻されており、予断を許さないものの、当初見込んでいたレンジを上方向に幾分広げただけのようだ。つまり、いましばらくのあいだ143.40-146.40円といった3円レンジが続く可能性もあり、動静をまずは見極めたい。
前述したように、発表された米消費者物価指数が予想を上回る伸びを示す反面、本日東京時間にはブルームバーグが「日銀、今月の会合で24年度物価見通しを下方修正の公算大きい」などと報じ物議を醸していた。事実とすれば、「日米金利差縮小」観測がさらに後退しそうで、為替市場においてはますます円を買いにくくなりそう。ただ、NY市場は明日からロングウィークエンドに入るため、ポジション調整など需給要因を別途警戒する声もあった。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は5日高値145.98円に続き、高値151.92円を起点にした下げ幅の半値戻し146.10円を一時超えたものの、結局行って来い。失速したまま本日東京時間も推移した。ドル高の流れそのものは依然として維持しているものの、ドル高派にとっては気になる動きと言えよう。少し遠いがレベルをジリジリと切り上げている移動平均の200日線(143円半ば)を下回るようだと、ドル安方向のリスクが再燃しかねない。
本日は米経済指標として、12月の生産者物価指数が発表される予定だ。昨日の同消費者物価指数に続き、好数字が発表されればドルの支援要因となる可能性もある。また、シティグループなど金融機関を中心とした米企業決算の発表が予定されているほか、米国務長官が訪米中の中国共産党中央対外連絡部の部長と会談する見通しとされ、それらも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは144.70-146.00円。ドル高・円安方向は東京時間に超えられなかった145円半ばが最初の抵抗か。抜ければ昨日高値146.41円を目指す。
対するドル安・円高方向は、東京安値144.85円レベルをめぐる攻防に注目。割り込んでも底堅そうだが、144円台に目立ったサポートがないことは幾分気掛かり。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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