東京市場のドルは143円台半ばまで下落（24/1/9）

【本日の東京市場】

東京時間（日本時間8時から15時）のドル・円は、実需の円買いに押され、じりじりとしたドル売りに押される展開となった。

昨晩の海外時間では、12月のニューヨーク連銀インフレ期待が大幅低下したことから、米連邦準備制度理事会（FRB）による早期の利下げ観測が再燃。米10年国債利回りが一時4.0％台を割り込んだことからドル売りが優勢となった。

東京時間では、株式市場で日本株が強い動きを見せる一方、ドルは軟調推移。時間外の米10年国債利回りは4.0％台を回復したが、ドル買いの動きは限定的。正月明けの企業を中心に実需の円買いが入ったとの声もあり、ドルは143円台半ばまで下落する場面が見られた。

なお、朝方に発表された東京都区部の消費者物価指数は前年同月比2.1％上昇と2カ月連続で伸びは縮小したが、市場予想通りだったことから影響は限定的となった。

ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：144円21銭
高値：144円29銭
安値：143円43銭
終値：143円79銭　

ユーロ・円（日本時間8時―15時）
始値：157円95銭
高値：157円99銭
安値：157円23銭
終値：157円46銭

豪ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：96円89銭
高値：96円92銭
安値：96円41銭
終値：96円47銭

ポンド・円（日本時間8時―15時）
始値：183円88銭
高値：183円89銭
安値：183円01銭
終値：183円24銭

日経平均（日本時間9時―15時）
始値：33704円83銭
高値：33990円28銭
安値：33600円32銭
終値：33763円18銭（前日比＋385円76銭）

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

19時00分、欧、ユーロ圏失業率、前回：6.5％、市場予想：6.5％
22時30分、米、貿易収支、前回：−643.0億ドル、市場予想：−648.0億ドル
22時30分、カ、住宅建設許可（前月比）、前回：2.3％、市場予想：−1.2％
26時00分、米、バーFRB副議長が銀行規制について講演
26時30分、欧、ビルロワドガロー・フランス中銀総裁が講演

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、年末年始のドル買いを受けて、一目均衡表では、遅行スパンが実線に接近。雲下限が146円台前半まで下がってくることで、モメンタムはやや改善されつつある。

5日の海外時間で残した長い上影（上ヒゲ）が意識されて、50日移動平均線を上回るような積極的なドル買いは手掛けにくいが、20日移動平均線より上で推移していることから、さほど悲観的な形状ではない。

今週注目の経済指標である11日の米消費者物価指数発表前は、年末の安値水準の140円後半から5日の高値水準である146円台手前の上昇幅（約5円）の仲値水準である143円台が居心地のいい価格帯と言えよう。

年末年始の慌ただしい為替動向もようやく一息ついた感じか。本日の海外時間では、143円台後半から144円台前半でのもみ合い推移を想定する。上値メドは144円30銭、下値メドは143円70銭とする。