日銀会合の結果発表前、基本は小動きか
〇本日ドル円、明確な方向性は乏しく基本はレンジ、142.05-45ほどのボックス圏で一進一退
〇明日は日銀政策金利発表、大きな変更がない場合、失望から再び円売りが進むような展開も
〇会合結果を受け、上方向は143円半ばが最初の抵抗、下方向は140.95下回ると140円割れの可能性も
〇本日は米NAHB住宅市場指数発表予定、欧州要人発言にも要注意
〇予想レンジは141.70-142.80、ドル高・円安方向は、先週末高値である142円半ばが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、本日東京安値142.05-07の攻防にまずは注目
<< 東京市場の動き >>
週明け18日の東京市場はレンジ取引。142円前半、40ポイント程度の一進一退に終始している。
先週末は、引き続き日本の自民党議員による「裏金疑惑」が世間を賑わせるなか、17日夜に北朝鮮が弾道ミサイルを発射したとして物議を醸す。
そうした状況下、ドル/円は142.10-15円で寄り付いたものの、明確な方向性は乏しく基本はレンジ。142.05-45円といった40ポイントほどのボックス圏で、一進一退をたどっている。明19日の東京時間に、注目の日銀会合の結果発表を控えていることで売買は手控えムードが強かった。16時現在では142.20-25円で推移、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「北朝鮮情勢」と「ロシア情勢」について。
前者は、週末に米海軍の原子力潜水艦ミズーリが、韓国南部の釜山に入港。北朝鮮をけん制する動きの一環とされるなか、当の北朝鮮は国営の朝鮮中央通信を通じ、「米国が核戦争で2023年を締めくくろうとしている」などと非難していた。また、それに続き17日夜には「弾道ミサイルを発射」という行動に出たうえ、さらに本日早朝にも一説にはICBM級とされる立て続けの「ミサイル発射」が観測されている。なお、そうしたなか日米韓高官が電話協議を実施し、北朝鮮のミサイル発射を非難するコメントが発せられていたようだ。
対して後者は、先週木曜日に実施された「今年の総括」と題する年末会見に続き、この週末にも複数のプーチン発言が伝えられたが、いずれも意気軒昂。たとえば、バイデン氏が以前に発した「ロシアはウクライナに勝利すればNATO加盟国を攻撃する恐れがある」について、「完全な戯言」と完全否定していたほか、「民間人への人道的な被害はガザの方がはるかに多い、ウクライナではガザのようなことは何も起きていない」−−などといった発言も聞かれていたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場は11月13日の151.92円を高値に、1ヵ月かけて11円下落。安値140.95円を示現したものの、その後は小康状態をたどっている。本日に限れば、同レベルを下回る公算はかなり低く、基本的にはレンジ取引継続か。しかし、明日は注目の日銀会合の結果発表を控えていることもあり予断を許さず。クリスマス前最後とも言える動意から、荒っぽい変動を警戒する向きも少なくないようだ。
注目を集める日米欧の金融政策だが、その掉尾を飾る格好で明日は日銀が政策金利の発表を行う予定となっている。ちなみに、具体的な政策金利変更は予想されておらず、市場の関心も「来年以降の見通し」に集中しているようだ。参加者と話をすると、海外勢を中心に「行き過ぎ」とも言うべき期待先行が、非常に強いイメージを持っているのだが果たしてどうか。見込んでいたほどの大きな変更がなく、失望から再び円売りが進むような展開もありうるだろう。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は先週14日以降、本日まで概ね141.00-142.50円といった小レンジを形成している。明日の材料を前に、本日も1.5円レンジ内での値動きを予想する向きが大勢だ。
ただ問題は明日、日銀会合の結果発表を受けての展開。上方向であれば143円半ばが最初の抵抗で、抜ければ145円台も視野に。対して下方向は、直近安値140.95円を下回ると140円割れを覚悟する必要があるかもしれない。
本日は米経済指標として、12月のNAHB住宅市場指数が発表されるほか、欧州要人を中心にした発言機会も多く、そちらも一応要注意だ。また、米国防長官がイスラエル側を訪問し、18日に攻撃規模の縮小協議などを行う見込みとも一部で伝えられていた。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは141.70-142.80円。ドル高・円安方向は先週末高値である142円半ばが最初の抵抗。上抜けると143円台へ乗せても不思議はないが、それでもドルの上値が重そうだ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値142.05-07円の攻防にまずは注目。下回ると先週末安値141.43円を目指す展開か。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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