東京市場のドルは141円台後半で推移、200日MAで次の展開待ちの状況か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀金融政策決定会合を前に様子ムードが強いなか、積極的な売買は手控えられて141円台後半で取引を終えた。
昨晩の海外時間では、11月の米小売売上高や週次新規失業保険申請件数の予想外の改善を受けて、ドル売りは回避された。ただ、米10年債利回りが引き続き4.0%台を割り込んでいたことから、積極的なドル買いは入らず142円前後でのもみ合いとなった。
東京時間では、142円47銭と昨晩の海外時間の上値を上回る場面が見られたものの、週明けの日銀金融政策決定会合が意識されて積極的なドル買いは手控えられた。午後にかけては、株式市場で日経平均が上げ幅を縮小したのと連動し、ドルは141円56銭まで下落する場面も見られたが、売り圧力はさほど強まらなかったことから141円台後半まで戻した。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:141円91銭
高値:142円47銭
安値:141円56銭
終値:141円88銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:156円00銭
高値:156円50銭
安値:155円67銭
終値:155円85銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円03銭
高値:95円44銭
安値:94円99銭
終値:95円03銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:181円14銭
高値:181円75銭
安値:180円76銭
終値:181円04銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32760円56銭
高値:33122円33銭
安値:32732円66銭
終値:32970円55銭(前日比+284円30銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
18時00分、欧、ユーロ圏製造業PMI、前回:44.2、市場予想:44.4
18時00分、欧、ホルツマン・オーストリア中銀総裁が講演
18時00分、欧、ユーロ圏サービス業PMI、前回:48.7、市場予想:48.9
20時00分、欧、センテノ・ポルトガル中銀総裁が講演
22時30分、米、NY連銀製造業景気指数、前回:2.0、市場予想:9.10
☆23時15分、米、鉱工業生産指数(前月比)、前回:−0.6%、市場予想:0.2%
☆23時15分、米、設備稼働率、前回:78.9%、市場予想:79.1%
☆23時45分、米、製造業PMI、前回:49.4、市場予想:49.2
☆23時45分、米、サービス業PMI、前回:50.8、市場予想:50.7
☆23時45分、米、コンポジットPMI、前回:50.7、市場予想:50.2
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、遅行スパンが実線を大きく下回っているほか、雲下限も下放れておりトレンドは大幅に悪化している。ボリンジャーバンドでも、拡大する−2σを下回って推移するなど下値模索の展開となっている。
200日移動平均線(MA)を2日連続で下回っていることから、短期的な下げトレンドは継続と考える。昨日の東京時間で示現していた十字線は、結局下影(下ヒゲ)付きの陰線となった。安値圏で下影を残していることから、短期的なリバウンドが入ってもおかしくはないが、日銀金融政策決定会合を前にリスクをとる投資家は限定的な様子だ。
昨日の欧州中央銀行(ECB)理事会の結果は想定線の内容となったものの、ラガルドECB総裁の「タカ派」発言が、前日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の「ハト派」発言と対極に映り、為替市場ではユーロが主要通貨に対してやや買われる展開となった。
これで残す中銀会合は、来週18−19日の日銀金融政策決定会合、19日のハンガリー中銀会合、21日のトルコ中銀会合のみとなる。市場の関心は日銀会合に向かっているが、FRBが想定以上に「ハト派」に転換したことから、米10年債利回りは、14日の東京時間以降、4.0%台を割り込んだままだ。
日銀会合の結果がサプライズ無しの「金融政策の現状維持」で、植田日銀総裁も「粘り強く金融緩和をやり抜く」「賃金のデータを確認」といった従来通りの発言に留まったとしても、日米金利差が再び拡大するような地合いを期待するのは難しいだろう。ドルは200日MA水準で、次の展開待ちといった状況か。
今晩の海外時間では、米経済指標発表のタイミングで多少上下すると考えるが、基本200日MAでのもみ合いとなろう。上値メドは142円60銭、下値メドは141円60銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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