米指標への一喜一憂続く、ただ基本はレンジ(12/5夕)

5日の東京市場はドルが小安い。前日のNYクローズで回復した147円を再び割り込む展開に。

米指標への一喜一憂続く、ただ基本はレンジ(12/5夕)

米指標への一喜一憂続く、ただ基本はレンジ

〇本日ドル円、147.20前後で寄り付き147.35-40へ上昇するも、夕方にかけて146.75レベルまで下落
〇イベント控えしばらくは次の方向性を探る値動きか
〇週末の米雇用統計に注目集まる、今回は好数字への期待が優勢
〇ドル円予想レンジは146.40-147.50、ドル高・円安方向は昨日高値の147.44が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、まずは本日東京安値146.75レベルをめぐる攻防に注目

<< 東京市場の動き >>

5日の東京市場はドルが小安い。前日のNYクローズで回復した147円を再び割り込む展開に。

ドル/円は147.20円前後で寄り付いたのち、日中高値である147.35-40円へと小幅に上昇。しかし続かず、とくに夕方に掛けては下げ幅を拡大させている。147円を割り込み、146.75円レベルへ下落した。16時現在でも、そのまま146円台のドル安値圏で推移し欧米市場を迎えている。
なお、東京時間には豪ドルが大幅安。豪中銀が金利の据え置きを発表したことなどが嫌気され、対円では97円台半ばから96円後半へと、最大で1円近い下げが観測されている。

一方、材料的に注視されていたものは「欧米金融政策」と「露ウクライナ情勢」について。
前者は、デギンドスECB副総裁から、最近のユーロ圏のインフレ指標を歓迎するコメント。「ポジティブ・サプライズ」との発言が聞かれた反面、「将来の政策決定はデータ次第」との認識も示されており、一筋縄ではいかない状況も改めて明らかになった。一方、米国はNY連銀が発表した報告書で、「10月の基礎的なインフレ圧力は前月と比較して緩和した」と分析されており、米金融引き締めの終了観測を後押しする一因になっていたようだ。そして、つまるところ為替市場ではドルの売り要因に。

対して後者は、幾つか興味深い報道が観測されるなか、とくにとなると米国のヤング行政管理予算局局長が、議会が行動を起こさなければウクライナの支援資金が年末までに枯渇すると警告したことになる。ウクライナの反転攻勢はなかなか順調に進んでいた感もあったが、今後作戦の練り直しなどが必要となる可能性も否定できない。また、プーチン大統領が週内にアラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアを訪問することを明らかにしたことも一部で驚かれていたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は昨日東京で146.24円まで値を下げ、直近安値を更新するも日足は陽線引けとなるなど、終わってみればドル小じっかり。NYクローズは147円台だった。さすがに大底を付けたとまでは言わないが、今週末に重要な米経済指標の発表を控えていることもあり、短期的には147円挟みのレンジ取引が続く可能性も取り沙汰されている。しばらくは次の方向性を探る値動きか。
引き続き日米欧の金融政策にまずは注目。とくに米金利情勢が注視されており、そうしたなか週末の米雇用統計を見極めたいとの向きがある。ちなみに、米雇用統計は失業率、非農業部門雇用者数とも前月悪化しており、今回はその反動もあってか好数字を期待する市場筋が優勢だが果たして如何に。期待外れの結果になると、嵩にかかったドル安が進行する可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は直近安値を更新する146.24円まで下落するも、その後は逆に底堅さを感じさせる値動き。しかし、移動平均の21日線や90日線、一目均衡表の先行帯の雲などが戻りを抑制しており、ドルの上値は重そうだ。昨日高値の147円半ばを仮に超えても、短期的には148円前後までの戻りにとどまるだろう。むしろ、底堅さを感じるとはいえ146円を下回れば、145円台では下げ止まらない可能性も。

本日は米経済指標として、11月の非製造業PMI確報値や同ISM非製造業総合指数が発表される予定となっている。週間を通してもっとも注視されているものは週末の米雇用統計だが、それに向け先行的に発表される雇用そしてインフレ関連指標にも一応要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは146.40-147.50円。ドル高・円安方向は昨日高値の147.44円が最初の抵抗。上抜けると一目の雲の下限が位置する147.60円レベルなどを目指す。
対するドル安・円高方向は、まずは本日東京安値146.75円レベルをめぐる攻防に注目。割り込むと昨日安値146.24円がターゲットとなる。

米指標への一喜一憂続く、ただ基本はレンジ

ドル円日足


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