東京市場のドルは147円台前半で推移、100日MA(147円台前半)のもみ合いか(23/12/5)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米経済指標を見極めたいとするムードが強まり147円台前半での小動き推移となった。

東京市場のドルは147円台前半で推移、100日MA(147円台前半)のもみ合いか(23/12/5)

東京市場のドルは147円台前半で推移、100日MA(147円台前半)のもみ合いか

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、米経済指標を見極めたいとするムードが強まり147円台前半での小動き推移となった。

昨晩の海外時間では、10月の米製造業新規受注は前月比−3.6%と市場予想(同−3.0%)より悪化したが、今週末の米雇用統計に対する期待感から、米10年債利回りは4.2%台後半まで上昇。ドルはやや買戻しが進み、147円台での推移となった。

東京時間では、朝方に発表された11月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)(生鮮食品を除くコア)が、前年同月比2.3%上昇と市場予想(同2.4%上昇)を下回ったものの、為替への影響は限定的となった。市場では、今晩の米経済指標を見極めたいとするムードが強まっており、147円台前半での小動き推移となった。なお、株式市場では、日経平均が大幅続落で33000円台を割り込んだが、為替へのインパクトはさほど見られなかった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円12銭
高値:147円38銭
安値:146円97銭
終値:147円04銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:159円41銭
高値:159円72銭
安値:159円38銭
終値:159円49銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円41銭
高値:97円52銭
安値:96円72銭
終値:96円80銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:185円85銭
高値:186円19銭
安値:185円81銭
終値:185円83銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33022円38銭
高値:33089円82銭
安値:32726円68銭
終値:32775円82銭(前日比−455円45銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

18時00分、欧、ユーロ圏サービス業PMI、前回:48.2、市場予想:48.2
19時00分、欧、ユーロ圏生産者物価指数(前年比)、前回:−12.4%
23時45分、米、サービス業PMI、前回:50.8、市場予想:50.8
23時45分、米、コンポジットPMI、前回:50.7、市場予想:50.7
☆24時00分、米、JOLTS求人件数、前回:955.3万人、市場予想:942.0万人
☆24時00分、米、ISM非製造業景気指数、前回:51.8、市場予想:52.4

※FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛期間)(14日まで)
※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、遅行スパンが実線を下回っているほか、雲下限も下放れておりトレンドは悪化。ボリンジャーバンドでも、拡大する−2σに沿った「バンドウォーク」が発生。11月29日安値146円66銭をあっさり下回ったことからバイアスは下向きとなっている。

一方、100日移動平均線(MA)水準を回復しており、短期的なドル売りは一巡。9月11日以来となる145円台を試す展開はいったん回避された。今後、100日MAに沿った反発を期待したいところだが、今週から来週は雇用関係などの米経済指標や米連邦公開市場委員会(FOMC)開催など重要イベントを多く控えていることから、神経質な地合いとなりそうだ。

本日、総務省が発表した東京都区部のCPIは、市場予想を下回ったほか、2か月ぶりに伸び率が前月を下回った。為替市場への影響は限定的となっているが、日本銀行による金融政策の早期正常化観測が後退する可能性はある。日銀は、賃上げを中心とした基調的な物価の上昇圧力が強まるかどうかを金融政策の早期正常化のカギと見ている。賃上げは来年の春闘でそれなりの結果が出そうな状況だが、肝心の物価上昇圧力が和らぐと、賃上げの大義名分を失うことにもつながりネガティブな話となる。

あくまで東京都区部のCPIという限定されたデータだけで、一気に金融政策の早期正常化観測が後退するとは考えないが、今後、国内の経済指標を慎重に確認して賃上げ等を検討するムードが強まるかもしれない。

今回の日銀金融政策決定会合は12月18日―19日に開催される。スケジュール的には、FOMC(12月12日―13日)、欧州中央銀行(ECB)理事会(12月14日)、英国中央銀行(BOE)金融政策委員会(12月14日)よりも遅い開催となる。12月の日銀会合におけるサプライズを期待する声は小さく、サプライズ発表の可能性も極めて低いとの見方だ。最短来年3月頃とみられる金融政策の早期正常化のスケジュール感が変化することはないと考えるが、今週末や来週あたりから伝わる日銀会合に関する観測記事には警戒しておきたい。

今晩の海外時間では、24時に発表される二つの米経済指標に注目だ。JOLTS求人件数は、明日のADP雇用者数、週末の雇用統計への期待感に直結するほか、ISM非製造業景気指数は、前月(51.8)を上回る52.4の市場予想とハードルは高い。米経済指標発表後の米10年債利回りの動向に引き続き注目だが、「まちまちの結果で動き無し」で100日MAを挟んでのもみ合いとなる展開を想定する。上値メドは147円50銭、下値メドは146円50銭とする。

東京市場のドルは147円台前半で推移、100日MA(147円台前半)のもみ合いか

ドル円日足

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