東京市場のドルは147円台回復も、ドル売りのトレンドは継続中か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外で米10年債利回りが持ち直したことや株高などを受けて、147円台を回復した。
昨晩の海外時間では、米7−9月期GDP改定値が速報値から予想以上に上方修正されたことでドルが147円後半まで買われたが、メスター・クリーブランド連銀総裁が「今後のデータを評価し、インフレ率が適時に2%に戻る軌道を確保する調整されているかどうか判断するのによい位置にある」とコメントしたことでドルは軟化。その後のベージュブックでも経済活動の減速が確認されたことで、ドルは147円割れ寸前まで売られた。
東京時間では、引き続き月末に絡んだ円買い需要が強まったことから、146円80銭台までドルが売られる場面が見られた。ただ、時間外で米10年債利回りが4.28%台とやや持ち直したことや、株式市場で日経平均が切り返したことなどから過度なドル売りは入らず。昨日の安値146円68銭を下回る展開は回避された。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円08銭
高値:147円19銭
安値:146円84銭
終値:147円01銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円38銭
高値:161円53銭
安値:161円12銭
終値:161円33銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円34銭
高値:97円78銭
安値:97円24銭
終値:97円61銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:186円69銭
高値:186円88銭
安値:186円44銭
終値:186円72銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33260円14銭
高値:33486円89銭
安値:33161円07銭
終値:33486円89銭(前日比+165円67銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
19時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(前年比)、前回:2.9%、市場予想:2.8%
19時00分、欧、ユーロ圏消費者物価指数(コア)(前年比)、前回:4.2%、市場予想:3.8%
19時00分、欧、ユーロ圏失業率、前回:6.5%、市場予想:6.5%
22時30分、米、新規失業保険申請件数、前回:20.9万件、市場予想:21.6万件
22時30分、米、PCEデフレータ(前年比)、前回:3.4%、市場予想:3.1%
22時30分、米、PCEデフレータ(コア)(前年比)、前回:3.7%、市場予想:3.5%
22時30分、欧、ラガルドECB総裁がフォーラムに出席
23時15分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が中央銀行について講演
24時00分、米、中古住宅販売成約指数(前月比)、前回:1.1%、市場予想:−2.1%
26時00分、欧、ナーゲル独連銀総裁が金融政策について講演
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、遅行スパンが実線を下回っているほか、147円前半の雲下限も割り込むなど下向きのバイアスが強まっている。雲下限をサポートとした展開を期待していたが、短期的なトレンド悪化に伴うドル売り圧力は強い。
また、ボリンジャーバンドでも拡大する−2σを下放れる「バンドウォーク」が発生しており、下値模索といった状況だ。11月21日に残した下影(下ヒゲ)を下回ったことから、8月中旬から9月上旬にかけてもみあった145円台後半レベルを意識した展開か。ドルインデックスも明確に200日移動平均線(MA)を下回っていることから、ドル売りのトレンドは続いていると考える。
昨晩の海外時間でのメスター氏の発言は、足元の米経済の実態を考慮した適切なコメントと感じたが、ベージュブックにて「米経済活動の減速感」が強まったことから、ドル下向きのバイアスは継続と考える。
米10年債利回りは下げ渋っているが、長期の日米金利差は3.6%台とほぼ変化はなく、ドル売り継続を警戒した地合いは変わっていない。
市場は、ウォラー米連邦準備制度理事会(FRB)理事の「ハト派」発言を引きずり、ベージュブックで「米経済の減速」を確認した状況だ。今晩のPCEデフレータなど米経済指標の結果次第では、長期の日米金利差が3.5%台まで低下し、ドル売り圧力が強まることで、29日の安値146円68銭を下回る展開は想定しておきたい。テクニカルでも下値模索の格好となっていることから、明確なドル買いのきっかけが確認できない状況下、押し目狙いなど積極的なドル買いを入れる投資家は少ないだろう。
今晩の海外時間も、下を警戒したポジション管理が必要と考える。上値メドは147円50銭、下値メドは146円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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