東京市場のドルは買戻し優勢で148円台後半、祝日前に雲上限水準でのもみ合いか(23/11/22)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、明日の祝日を前に買い戻す動きが入り、148円台後半まで値を戻した。

東京市場のドルは買戻し優勢で148円台後半、祝日前に雲上限水準でのもみ合いか(23/11/22)

東京市場のドルは買戻し優勢で148円台後半、祝日前に雲上限水準でのもみ合いか

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、明日の祝日を前に買い戻す動きが入り、148円台後半まで値を戻した。

昨晩の海外時間では、10月の米中古住宅販売件数が市場予想を下回り13年ぶりの低水準となったことからドル軟調の地合いとなったが、10月31日ー11月1日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表前にはドル売りは一服。公表後は「インフレの改善が不十分であれば追加引き締めが適切となる」といった内容が確認できたことから、利上げ終了の思惑、来年早期の利下げ観測が後退、ドルは148円台半ばまで買い戻された。

東京時間では、米FOMC議事録公表や日米祝日に絡んだポジション調整のドル売りが一巡したことから、ドルはじりじりと上昇、148円台後半まで買い戻された。なお、株式市場では、日経平均が切り返し、前日比プラス圏で推移したが、為替市場への影響は限定的となった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:148円26銭
高値:148円81銭
安値:148円02銭
終値:148円76銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:161円77銭
高値:162円32銭
安値:161円59銭
終値:162円27銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:97円19銭
高値:97円36銭
安値:97円08銭
終値:97円31銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:185円84銭
高値:186円38銭
安値:185円64銭
終値:186円32銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33182円99銭
高値:33593円50銭
安値:33182円99銭
終値:33451円83銭(前日比+97円69銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時35分、豪、ブロック豪中銀総裁が講演
20時00分、欧、センテノ・ポルトガル中銀総裁が金融安定報告書を発表
22時30分、米、耐久財受注(前月比)、前回:4.6%、市場予想:−3.1%
22時30分、米、耐久財受注(輸送除くコア)(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.2%
22時30分、米、新規失業保険申請件数、前回:23.1万件、市場予想:22.6万件
24時00分、米、ミシガン大学消費者信頼感指数、前回:60.4、市場予想:60.4
24時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:359.2万バレル、市場予想:170.0万バレル
25時00分、欧、ナーゲル独連銀総裁が講演

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表では、遅行スパンが実線を割り込んでいるが、雲上限水準を回復しており一進一退の攻防を迎えている。昨日は長い下影(下ヒゲ)を残していることから、雲下限水準の146円台前半を意識した一段安の展開はいったん回避された。

ボリンジャーバンドでは、拡大する−2σを回復しており、短期的なリバウンドが入りやすい状況だが、150円台前半で位置する20日移動平均線(MA)は、明確に下向きとなっていることからトレンドは弱い。今後、148円80銭水準で推移する一目均衡表の雲上限がサポートラインとして意識されるかに注目したい。

ドルインデックスは103で下げ止まっており、ちょうど200日MA水準で推移している。さすがに「200MAをサポートにドルインデックスが下げ渋る」というテクニカルなコメントはしにくいが、結果として200日MAでドル売りは止まった状況にあるので、もしかしたら意識されたのかもしれない。

足元、10月3日の安値147円38銭を下回ったことから146円台突入が警戒されたものの、昨日の下影形成を受けて、投機筋を中心とした短期的なドル売りは一巡したと考える。もっとも、今回のドル売りは、FOMC議事録や祝日などのイベントを意識した円キャリートレードのポジション調整との見方が強い。

基本的に、キャリートレードは金利差がそれなりに存在することが大前提である。大きな話では、米国の利上げはあっても後一回(0.25%)、欧州や豪州に至っては利上げの予定はない。一方、日本銀行による金融政策の方針転換が近いことから、日本は今後、金利が上昇する可能性が高い。つまり日米に留まらず、来年以降、主要国と対日本の金利差は徐々に縮小する可能性の方が高い状況にある。

となれば、これまで積み上がった円キャリートレードのポジションが引き続き解消される可能性を考えておいたほうがいいだろう。21日に発表されたJPモルガンの年次為替見通しでも「G10諸国の中央銀行が金融政策の緩和に備えることから、世界の利回りは急低下し、高利回り債が最も大幅に下がると想定。そして、キャリートレードの魅力は減る」とある。円売り・ドル買い、及び円売り・ユーロ買いなど円売りのトレンドは止まった、もしくはいずれ止まると考えておいた方がいい。

とはいえ、今晩の海外時間では、祝日を前に積極的な売買は手控えとなろう。日足の一目均衡表の雲上限が位置する148円80銭水準でのもみ合いを想定する。上値メドは149円30銭、下値メドは148円50銭とする。

東京市場のドルは買戻し優勢で148円台後半、祝日前に雲上限水準でのもみ合いか

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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