東京市場のドルは151円70銭台での攻防、CPI発表後は乱高下の可能性も(23/11/14)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、為替介入警戒が意識されたことからドル買いは一服、151円70銭台を挟んでのもみ合いとなった。

東京市場のドルは151円70銭台での攻防、CPI発表後は乱高下の可能性も(23/11/14)

東京市場のドルは151円70銭台での攻防、CPI発表後は乱高下の可能性も

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、為替介入警戒が意識されたことからドル買いは一服、151円70銭台を挟んでのもみ合いとなった。

昨晩の海外時間では、米10年国債利回りが一時4.7%台に乗せるなど、日米国債利回り差の拡大観測を背景にドル買いが継続。151円95銭と、昨年の年初来高値151円96銭にあとわずか1銭という水準までドルは買われた。その後は、151円前半までドルが売られたものの、瞬間的な動きに留まり、売り一巡後は151円台半ばから後半での推移となった。

東京時間では、鈴木財務相が連日で口先介入を行っていることもあり、政府・日銀による為替介入警戒が意識されて、ドル一段高は回避された。ただ、円キャリートレードに伴う円売り圧力などを背景に下値は限定的。上下の値幅は僅か17銭と狭いレンジでの推移となった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:151円68銭
高値:151円79銭
安値:151円62銭
終値:151円72銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:162円29銭
高値:162円39銭
安値:162円21銭
終値:162円26銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:96円69銭
高値:96円86銭
安値:96円54銭
終値:96円59銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:186円19銭
高値:186円33銭
安値:186円09銭
終値:186円14銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:32760円51銭
高値:32836円27銭
安値:32667円40銭
終値:32695円93銭(前日比+110円82銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時00分、米、ウィリアムズNY連銀総裁が討論会に出席
18時30分、欧、ビルロワドガロー・フランス中銀総裁が会議に出席
19時00分、欧、独ZEW景況感指数、前回:−1.1、市場予想:4.9
19時00分、欧、ユーロ圏ZEW景況感指数、前回:2.3
19時00分、欧、ユーロ圏GDP(前期比)、前回:−0.1%、市場予想:−0.1%
19時00分、欧、ユーロ圏GDP(前年比)、前回:0.1%、市場予想:0.1%
19時30分、米、ジェファーソンFRB副議長が講演
22時30分、米、バーキン・リッチモンド連銀総裁が講演

☆22時30分、米、消費者物価指数(前月比)、前回:0.4%、市場予想:0.1%
☆22時30分、米、消費者物価指数(食品・エネルギー除くコア)(前月比)、前回:0.3%、市場予想:0.1%
☆22時30分、米、消費者物価指数(前年比)、前回:3.7%、市場予想:3.3%
☆22時30分、米、消費者物価指数(食品・エネルギー除くコア)(前年比)、前回:4.1%、市場予想:4.1%
24時00分、米、バーFRB副議長が米上院銀行委員会公聴会に出席
26時45分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁が講演

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強いままである。下を警戒するムードが感じられない地合いのなか、ボリンジャーバンドの2σに沿ったじりじりとしたドル買いが続いている。

ドルは昨年高値まであとワンティックまで迫っており、152円台到達は間近となっているが、政府・日銀による為替介入警戒は非常に高い。鈴木財務相は、13日に「市場を注視し緊張感をもって万全の対応をとる」「急激な変動は好ましくない」とコメント。本日も「円安にはプラスとマイナス双方に様々な影響がある」「為替については政府が適切に対応すると」と述べた。11月1日に、神田財務官が発した「スタンバイ」のような強いインパクトがある口先介入ではないことから、市場への影響は限定的である。

ただ、今晩の海外時間では、重要な米経済指標である消費者物価指数(CPI)が発表される。10月CPIは前年同月比3.3%上昇と9月の同3.7%上昇よりも鈍化するとの見通しだが、コアは同比4.1%上昇と9月と同水準と予想されている。一部では、医療保険料の算出方法変更によってCPIが若干押し上げられるとの声もあり、動意材料となろう。

今晩の海外時間も、根強い円キャリートレードと政府・日銀による為替介入警戒の綱引きとなろう。CPI発表の22時30分のタイミングで、ドルは瞬間的に152円台に乗せる場面が見られるかもしれないが、基本「おっかなびっくり」のドル買い地合いのため、152円台での定着は難しいと考える。

仮に為替介入が行われた場合、昨年9月22日と10月21日、24日の合計3回の状況を見る限り、5円ほどドル安・円高が加速するだろう。となれば、152円水準で介入実施となれば、下値は147円水準となる。引き続きポジション管理には注意が必要だ。上値メドは152円10銭、下値メドは147円00銭とする。

東京市場のドルは151円70銭台での攻防、CPI発表後は乱高下の可能性も

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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